カレマネ
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29ている。こうした方向性について、村田治学長は次のように語られる。「近年、教育の質の保証ということが言われ、それを基軸にした大学改革が行われていますが、本来は学生の質の保証が最も重要なのです。学生にいかに世界に通用する力をつけて社会に送り出すか、これは今や日本社会全体の課題になっています。世界の人材と伍して競争できる学生を育成してこそ、学生の質の保証は達成されたことになるのです。関西学院大学としては、全てをこの目標のもとに収斂させて大学改革を行っています」。いわば、世界で戦える人材の育成を目指しての教育と国際化なのだ。SGU施策を柱にした大学改革こうした方針のもと前期新中期計画を進めるなかで、文部科学省の競争的資金を獲得してきた。2011年には「大学の世界展開力強化事業(タイプB)」、2012年には「経済社会の発展を牽引するグローバル人材育成支援(全学推進型)」、そして2014年には、「スーパーグローバル大学創成支援(タイプB:グローバル牽引型)」に採択された。大学のグローバル化、グローバル人材の育成が日本社会の課題とされ、グローバル関連の競争的資金は大きく増加している。あたかも、大学の方針に時代の追い風が吹いたかのようである。とりわけ、スーパーグローバル大学創成支援に採択されたことで、後期新中期計画は見直され、「グローバル・アカデミック・ポート」と命名されたスーパーグローバル大学創成支援に対する施策を中心に取りまとめられた。このスーパーグローバル大学創成支援事業を通じた大学改革を図式化したのが、図表2である。以下、改革の中心を占める教学改革、それを下支えする組織的インフラ整備、計画を迅速に実行に移すためのガバナンスの仕組みの3点に絞ってみていこう。教学改革に関しては、大きく分けて2点に特色がある。1つが「ダブルチャレンジ制度」、もう1つが「国連・国際機関等へのゲートウェイ」である。それを図式化したのが図表3である。まずダブルチャレンジ制度であるが、この特色は『異なるものとの出会い』による視野の拡大、思考の深化を目指す「アウェイチャレンジ」にある。アウェイの場は3つある。第1は「インターナショナルプログラム」という留学、第2は「副専攻プログラム」、第3は「ハンズオン・ラーニング・プログラム」というサービスラーニング、インターンシップ、フィールドワーク等、実社会における実践型の学習である。この3つはいずれも以前から実施していたものである。海外協定校の学生派遣数は2012年度で全国4位という実績を持ち、1997年度に副専攻制度、2004年度からは同制度をもとにした4年間で2つの学位が取得できるマルチプル・ディグリー制度も導入している。大学外での実践型教育に関しても、西宮市と連携した「西宮市まちづくり」プロジェクト等が正課目として実施されている。それらを「ダブルチャレンジ制度」として1つにまとめ、さリクルート カレッジマネジメント193 / Jul. - Aug. 2015特集 2025年の大学図表2 将来に向けた改革の全体構想関西学院大学 「グローバル・アカデミック・ポート」の構築スーパーグローバル大学創成支援事業を通じた大学改革“Mastery for Service(奉仕のための練達)”を体現する世界市民の育成コンピテンシー「主体性」「タフネス」「多様性への理解」を備えた人材が国際公共機関やグローバル企業等へGGJ(全学型)世界展開力先導的大学改革JD/DD★国連ユースボランティア★国際社会貢献活動★Cross-CulturalCollege★マルチプル・ディグリー(4年で学内2つの学士号)★海外との共同学位全学生対象、独自の教育OS 「ダブルチャレンジ制度」▶インターナショナル→海外協定校への派遣日本一▶ハンズオン・ラーニング(実践型学習)  ・実社会での経験、サービスラーニング、アントレプレナーシップ教育等▶副専攻大学院国連・外交コース国際機関に人材輩出★「より高度なチャレンジ」となるプログラム群世界から信頼されるTOP GLOBAL UNIVERSITYへ院内高等部=SGH関西学院、千里国際ガバナンス・マネジメント改革<教学と経営の一体化> 兼務:学長=副理事長、副学長=常任理事ミッションアウトカム学士課程入試体制教学改革高大接続センター(2015年度設置)+高大連携入試改革国際通用性のある質保証入口~出口のIRデータ集積→活用

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