カレマネ
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51リクルート カレッジマネジメント193 / Jul. - Aug. 2015りました。キャリア教育を担当できる教員も採用し、『社会人基礎学力』『コミュニケーション力強化』『論理的な思考力の育成』の科目など、基礎的・汎用的能力を強化するためのキャリア系科目を充実させてきました」キャリア系授業科目は現在7科目。いずれも選択必修だが、新入生ガイダンス等での推奨もあって受講者は多い。昨年度は約4700名が履修。キャリア系科目の効果として感じられるのは、協調性の醸成だと黒正部長は言う。「協調性というのはすごく広い意味です。人と関わるときに大切な、例えば傾聴とか理解とか共感とかが、自分と他者を知ることに重きを置くキャリア教育を通じて、少しは理解できるのだろうと。また、社会の動きや流れを知ることで、自分は大学でどういうことを学んだらいいのかが見えてくる。学ぶ意欲・学ぶ姿勢をつけ、働くために必要なことを自分で調べて、自分を伸ばしていく。それが私が思う持続的な就業力です。当然、進路、職業選択が明確になります。産業構造の急速な変化に伴い、若者に求められる職業能力が高度化し、そして情報化社会で、情報がありすぎて、逆に職業選択がしにくい時代ですから」キャリア教育のもう1つ大きな柱が、質・量ともに充実したインターンシップだ。量については現在、毎年400名以上の学生が、約200社の企業で、原則5日以上、最長2週間、平均で7日間のインターンシップに取り組む。「キャリア教育を充実させるにつれて、就職希望者が増えます。それでインターンシップを希望する学生も増えて、事前の履修説明会では800名ほどになりました」(黒正部長)質の面は、事前教育・事後教育の充実が挙げられる。前年度は約400名を3クラスに分け、3年生の前期から90分授業を15回。事前教育では毎回の授業姿勢やレポート、マッチング面接等で学生を評価し、基準に達しない学生は企業には出さないという。事後教育では、インターンシップの内容や成果を共有するグループワークとプレゼンテーションを行う。さらに、これらの授業は企業にも開放している。「受け入れ企業の方に見て頂いて、われわれの取り組みを理解し、質の担保を確認して頂くことが、ある程度継続的な受け入れにつながると思っています。今後受け入れて頂きたい企業の方にも、『これなら安心だな』と思ってもらえるように、お声かけをさせて頂いているんです」(黒正部長)また就労意欲の高い学生を40名限定で選抜する、少数精鋭の「就活塾」も始めている。1泊2日の合宿が、就活の始まる3年生の秋と、3月に行われる。「就活最前線を行く特殊部隊として選抜され、横のつながりも強めつつ、自分たちのためだけでなく全学のためにしっかりやってくれ、ということで通称『SWATチーム』という愛称をつけています」(黒正部長)3年目を迎えた昨2014年度、150名もの応募があり、予算や合宿施設の都合から定員40名を増やせない大学側には嬉しい誤算となった。「選考に落ちてしまった学生もなんとかできないか――ということで、合宿なしの講座を別途開講しました。この50名ほどのチームの愛称は『GREEN BERETS』。企業出身の担当講師も力が入り、SWATに負けじと非常に頑張っています」(德永学長)ゼミと協力した取り組みで成果キャリア教育の推進体制として、教員側には、各学部から1 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 1年 2年 3年 4年 卒業 キャリアデザインⅠ 基礎演習Ⅰ インターンシップ事前講義 インターンシップ実習 事後講義 社会人基礎学力Ⅱ(SPI対策応用) 社会人基礎学力Ⅲ(SPI対策発展) ゼミナール(専門演習) ゼミナール(専門演習) ゼミナール(専門演習) ゼミナール(専門演習) ゼミナール大会(ZEMI-1グランプリ) 学内合同企業説明会 授業科目(講義・ゼミ) 主な就職ガイダンス・説明会、セミナーなど 企業説明会 学内合同企業説明会 キャリアデザインⅡ(企業分析とプレゼン) キャリア形成スキル(論理思考) 社会人基礎学力Ⅰ(SPI対策基礎) ゼミナール(専門演習) 2年インターンシップ (JOBツアー) キャリア形成スキル(コミュニケーション能力) 基礎演習Ⅱ 学内個別企業説明会 学内個別企業説明会 学内個別企業説明会 ゼミ別就職ガイダンス (春学期) 就活実力養成 特訓講座(合宿) 内定者セミナー (営業力講座) ゼミ別就職ガイダンス (秋学期) 就活実力養成 特訓講座(合宿) 就活準備 説明会 大阪経済大学のキャリアサポート就業力を育成する
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