カレッジマネジメント194号
73/86
73リクルート カレッジマネジメント194 / Sep. - Oct. 2015て、行ったり来たりする形なのですけども」これはまた、日本人学生のグローバルな就業への布石ともいえる。留学生を就職に至るまでサポートすることが、日本から送り出す学生が留学先で良いサポートを受けることにつながるからだ。また逆に、亜細亜大学から来た日本人留学生はなかなか優秀だとなれば、うちの優秀な学生を亜細亜大学に留学させてみようとなる。そういう相互の信頼関係が重要なのだ。積極性が身に付く「アジア夢カレッジ」キャリア支援策は学部ごとの取り組みも多いが、学部横断の全学的なプログラムが「アジア夢カレッジキャリア開発中国プログラム」だ。「本学ならではの就業力育成として、アジアの成長市場である中国を知り、中国語を勉強し、アジアを中心に国際的に活躍できる人材を育てる4年間のプログラムです。産学連携によって、中国現地企業での約1カ月のインターンシップを実現しているのが大きな特徴です」どの学部の学生も(一部を除き)応募可能で、学内選考に合格した学生が、自分の学部専攻と並行して、キャリア形成を意識した「アジア夢カレッジ」プログラムを受講する。1年から2年前期では「中国理解」の科目や中国語等を学び、中国語検定の3級にパスした上で、2年の後期はAUCP(Asia University China Program)という5カ月の中国留学を行う。現地では、協定を結んだ大連外国語大学で、中国語の語学研修と、中国のビジネスや文化の授業を受け、自主テーマでのフィールドワークを行う。そして5カ月目が、日系企業を中心とした現地企業でのインターンシップだ。「もう一つ、決定的に面白いのが、中国人学生とルームシェアをすることです。中国はなかなかそういうことを許さない社会ですから、非常に稀なことだと思います」2003年度に始まったこのプログラムでは、2014年度までに累計143名を派遣している。修了生の就職率は100%。企業からの評価も高いという。「評価の高い点は、例えば積極性です。本学の学生は一般的にまじめですが、中国に行って、中国人とルームシェアをしてとなると、自分を出さざるを得ません。それで積極的に行動するようになるのですね」中国人と文字通り「一つ屋根の下」で「同じ釜の飯を食って」暮らしたという体験そのものが、未知の環境や文化に対応できるという自信、新たな問題に自ら立ち向かう意欲につながってもいるだろう。都市の課題解決に向けた「都市創造学部」創設「アジア夢カレッジ」が中国で実践し確立させてきたスタイルを、中国、韓国、タイ、ベトナム、インドネシア、アメリカという各国で展開するのが、2016年度に開設される都市創造学部だ。入学後のガイダンスで自分の学ぶ都市を選択したら、 2年の前期まで、英語に加えてその現地語を学ぶ。「現地語を学ぶ」とあっさり言えるのは、もともと14言語の授業を持っている亜細亜大学だからこそ。強みを生かした新学部だ。2年後期は、現地の大学での語学研修と日系企業でのインターンシップを含む半年間の海外留学だ。また、1年次の演習科目に組み込まれる「インタビュー実践」は、2011年度から経営学部で行われてきたものだ。学生自らが、誰にインタビューしたいかを考え、アポイントを取り、社会で働いている人に対して、どんな目的で、どんなことを考えてどういう仕事をしているか、インタビューして、記事にする。「私もこの人に会ってみたいなと思うような、素晴らしい記事ができてくるし、アポイントを取るところから自分ですることが社会性をつける訓練にもなる。非都市創造学部における能力開発のイメージ就業力を育成するソリューション(解決策)提案業務プロデュース(企画)立案業務要求理解力・問題分析力・実行力構想力・ネットワーク力・情報発信力都市コンテンツ履修コース都市の競争力を高めるソフトパワーの構成要素である都市コンテンツのプロデュースについて学ぶ科目を配置都市デザイン履修コース都市の課題に対するソリューションを考え、都市のビジョンを具体的に提示する都市デザインの方法論を学ぶ科目を配置社会調査能力都市社会学科目群都市を対象にした社会学諸科目と社会調査のための基本的な科目を配置ビジネス推進能力産業社会科目群都市の繁栄の基盤となる産業の形成と個別企業の行動を考える科目を配置データ分析能力ICTスキル科目群都市を考察する方法としてのビッグデータ解析/コンテンツやデザインを表現するためのCG/ICTを活用する基本的なスキルに関する科目を配置●4年次プロデュースプロジェクトソリューションプロジェクト調査・研究●3年次フィールドワーク(海外or国内)●2年次海外留学海外インターンシップ●1年次インタビュー実践演習科目知識を能力に転換するための科目を配置社会実践応用知識応用実践基本知識就職就職
元のページ