カレッジマネジメント195号
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30名城公園キャンパスでは、ビジネス系3学部の間でのカリキュラム上のクロスオーバーと、学外とのクロスオーバーという二つのクロスオーバーが起きるように配慮されている。3学部の学生が相互に学び合うことができる、【ビジネス系3学部共通科目】や【ビジネス系3学部連携科目】が、公式のカリキュラムとして設けられている。共通科目として開講されているのは、民法や会社法、中部経済論や地域ビジネス論といった科目である。いずれも、中部圏におけるビジネスパーソンとして必要な知識・技能をカバーする科目群となっている。一方で学外とのクロスオーバーはどうだろうか。繰り返しになるが、名城公園キャンパスの立地が持つ潜在的な発展の可能性は計り知れない。その結実の一つに、例えば「エリア・リサーチ」がある。シンクタンクと連携し、地域社会の課題を分析して解決するための知識と技能を学ぶ。ほかにも、財務省東海局のスタッフを招いた授業、東海東京証券による寄付講座、県知事経験者による特別講義等が設定されており、まさしく産と官がいかに名古屋を支えているか、支えてきたかを身を以て学び取る機会が用意されている。もちろん、施設設備も新しい学びのスタイルに対応することを見越して整備されており、全ての教室でアクティブラーニング型の教育ができるようになっている。新キャンパスの設備策定に当たっては、管財課が大きな役割を果たした。日本全国を回って先進事例を視察し、かつ3学部の教員の中にあったアクティブラーニングスタイルへのニーズを丁寧にくみ取り、現実化していったという。ビジネス系3学部が名城公園キャンパスに移転してくることが決まってから、この潜在性を最大限に生かした教育を実現すべく、様々な人々が努力してきた。名城公園キャンパスへの道は、学校法人、教職員といった愛知学院関係者の努力と、愛知の政財界の協力によって切り開かれた活路なのである。移転により通学圏が拡大それでは、この移転はどのような変化をもたらしたのだろうか。 前節で既に教育スタイルにおける変化には触れたが、ほかの面にはどのような変化が見えてきているのだろうか。一にも二にも、志願者数の伸びを確認するのは欠かせないだろう。 2012年から2015年までの志願者数及び志願倍率の推移(図表3)からは、志願者数の増と志願倍率の上昇を見てとれる。特に名城公園キャンパスに置かれているビジネス系3学部に注目すると、改組から間もないため隔年現象が起きているのか、学部によって多少の上下動はあるものの、合計で見ると志願者数は増加傾向にある。直近の2015年度入試では、6倍〜8倍と、志願倍率を大きく伸ばすことに成功している。また、交通の利便性の良さから通学圏が広がったことによる影響の大きさを、佐藤学長は語ってくれた。日進キャンパスに通学するとなると下宿せざるを得ず、それ故に愛知学院大学を選択肢に入れられなかった学生も、名古屋駅近辺への通学であればということで検討してもらえるようになったという。また、「どうせ下宿するのなら」と首都圏リクルート カレッジマネジメント195 / Nov. - Dec. 20150 5000 10000 15000 20000 薬学部 心身科学部 総合政策学部 歯学部 文学部 法学部 経済学部 経営学部 商学部 2015年 2014年 2013年 2012年 (人) (倍) 0 2 4 6 8 10 12 2015年 2014年 2013年 2012年 経済学部 薬学部 心身科学部 総合政策学部 経営学部 歯学部 文学部 商学部 法学部 学校全体 ★ ★ ★ ★ ★ ★ 志願倍率 志願者数 設置 (1年) (1年) (2~6年) (2~6年) (2~4年) (2~4年) (2~4年) ※★印は移転した年 ※志願倍率(折れ線グラフ)の点線部分は移転後の推移 1年次のみ日進キャンパスに残し、2~4年次を名城公園キャンパスへ ビジネス系 3学部 (移転対象) ビジネス系3学部の 合計推移 法学部 文学部 総合政策学部 心身科学部 商学部 経営学部 経済学部 商学部 経営学部 経済学部 歯学部 薬学部 歯学部 薬学部 日進キャンパス 楠元キャンパス 名城公園キャンパス (2014年~) 図表3 志願者数・志願倍率及び学部配置の推移
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