カレッジマネジメント195号
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41リクルート カレッジマネジメント195 / Nov. - Dec. 2015れるほか、自己点検・評価推進室が置かれています。このように、キャンパスごとに専門領域があり、地域とのつながりもある。それらを大切にしつつ、各キャンパスで充実をはかってもらいたいというのが私の希望です。Faculty Development(以下、FD)等も、全学統一の委員会はありますが、取り組み方は各キャンパスごと。教育システムを一元化することは不可能ではないし、そのほうが舵取りは容易かもしれません。しかしそれでは、本学の良さは消えてしまうのではないかと思っています。本学は、スポーツが盛んです。開学当初から、運動部活動を教育の一環として重視してきました。これも「自分流」の人材育成と捉えているのです。現在、ラグビー部や駅伝競走部等の活躍が目立っていますが、突然成績が上がったわけではありません。あらゆる努力を地道に続けてきた成果が、ようやく花開いたといったところです。現在、7つのクラブを強化クラブに指定しています。本学には、スポーツ医科学センターがあり、そこが強化クラブのアスリートの医療面や栄養面、運動面にいたるさまざまなサポートをしています。センターは学内のみならず、学外のアスリートのメディカルサポートも行っています。また、蓄えられた知見をスポーツ医科学の発展に生かすべく研究発表も行っています。即ち、運動部の活動は運動部のみで完結しているわけではなく、医学部や医療技術学部の臨床実習の場であり、研究の場でもあり、社会貢献の場でもある。この有機的な活動は、大学の一機関として大きな可能性を秘めていると私は感じています。サブシステムづくりが重要あらゆる点で変化を求められる時代の中で、本学が「不変的」に推し進めるべきことは何か? その見極めはとても重要です。今後10年間ほどを展望した時、そういう観点から、本学の改革の軸は、次の3点と考えています。1つ目は、教育プログラム改革を常に進められるような体制づくりです。プログラム改革の際に、今後はもっと専門的な視点を加えたい。そのためにFDやSta Developmentの機能を充実させ、教職員の意識改革をはかりたい。個々のメンバーに、これまでとはまた違った専門性を求めていくつもりです。2つ目は、国際化の推進。これまでも海外大学との交流を進めてきましたが、今後は特に、東南アジアの主要大学と提携して、交換留学の仕組みを整備していきたいと考えています。3つ目は、社会人教育の推進。東京の中心にある霞ヶ関キャンパスを軸として、社会人大学等の設置を視野に入れながら、本学なりの生涯教育のあり方を模索していきます。これらを推進するためのサブシステムの整備。それが実は、一番困難な仕事ではないかと思っています。例えば、自己点検・評価推進室は、学内のさまざまな活動に関して、社会的要請に則した客観的観点でレビューする役割を担っています。シームレスな自己点検活動、学内情報の集約、分析、管理活動がここの持ち味です。こうしたシステムをうまく活用したり、新たに生み出しつつ、課題を一つひとつ解決していきたい。そうして3つの柱を粘り強く推進していった先に、本学の希望に満ちた新たな時代が待ち受けているだろうと期待しています。私の望みは、10年後も、「帝京って、おもしろい大学だよね」と言われること。それが本学にとって、最大の褒め言葉なのです。
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