カレッジマネジメント195号
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52リクルート カレッジマネジメント195 / Nov. - Dec. 2015らず、米ゼネラル・エレクトリック(GE)等世界的企業が経営課題に掲げて取り組んでいるのに比べ、日本企業の動きは遅いが、経済紙が特集を組む等、急速に関心が高まり始めている。教授の女性比率は15%、職員も上位役職ほど低い大学の現状はどうであろうか。女性の活躍推進について、文部科学省『平成27年度学校基本調査』を基に、学生・教員・職員の男女構成を整理したのが下の表である。学部学生・大学院学生等学生数全体に占める女子学生比率が43%であるのに対して、教員に占める女性比率は23%、うち教授については15%にとどまっている。事務系職員(常勤)に占める女性比率は国公私全体で48%と男女がほぼ拮抗しており、私立大学では51%と僅かだが女性職員が上回っている。国公私とも契約、派遣、パートタイマーといった雇用形態で働く職員も多く、その多くが女性であることを考えると、大学の事務系業務の過半は女性が担っているといえる。その一方で、民間企業や公務員と同様に、ここでも上位役職になるほど女性比率が下がる傾向が見られる。国立大学協会の追跡調査報告(2015年1月)によると、主任・一般職員では5割を超える女性比率が、係長級で28.7%、課長補佐級で14.3%、課長相当職以上では6.5 %との結果が示されている。私立大学については、職員数を男女別・役職別内訳まで含めてウェブ上で公開している大学が少なく、確たることはいえず、大学ごとに状況も異なるが、全体的な傾向は国立大学等と同様と思われる。女性研究者がキャリア形成できる環境整備が必要このような状況の中、国は第3期科学技術基本計画において女性研究者(博士後期課程在学生や企業・独法等の研究者を含む)の割合に関する目標を自然科学系全体で25%と定め、2006年度より女性研究者研究活動支援事業を展開している。大学も、本事業の支援を受けて女性限定公募を行ったり、同等業績の場合は女性を積極的に採用する旨を明記したりする等、採用面での工夫を行っている。また、メンター制度やロールモデルを通じた支援で、女性のキャリア形成を促している大学もある。これらの取り組みもあり、研究者に占める女性割合は僅かずつだが増加し、2014年で14.6%となったが、企業の女性研究者割合が低いこともあり、英国37.8%、米国33.6%、ドイツ26.8%等に比べて見劣りのする水準にとどまっている。より多くの女性が研究者を目指すためには、大学自身の努力に加え、独法研究機関や民間企業の研究部門での活躍の可能性が広がり、多様な選択肢の中で研究活動を継続し、キャリア形成できる環境が整うことが重要である。同時に、初等中等教育、高等教育機関、研究機関、民間企業、学術団体(注1) 「学生数」には、学部学生・大学院学生のほか、専攻科・別科の学生数及び科目等履修生・聴講生・研究生を含む。(注2) 「教員数」は本務者。また、「教員数」欄のカッコ内数字は、教授の数及び男女構成を内数で示している。(注3) 「事務系職員数」は本務者であり、職務別職員数のうち「事務系」のみを掲載。大学の学生・教員・職員の男女構成 (文部科学省『平成27年度学校基本調査(速報)』を基に作成)学生数(計) 学生数(男子)学生数 (女子)教員数(計) 教員数 (男子)教員数 (女子) 事務系職員数(計) 事務系職員数 (男子)事務系職員数 (女子)計 2,859,8691,628,2901,231,579182,728140,29542,43386,14444,88341,261(69,334)(58,966)(10,368)男女比 (%) 100574310077231005248(100)(85)(15)国 立 610,694400,631210,06364,67754,42010,25727,22915,76811,461(21,821)(19,831)(1,990)男女比 (%) 100663410084161005842(100)(91)(9)公 立 148,76270,54678,21613,1259,4183,7074,7862,6252,161(4,383)(3,502)(881)男女比 (%) 100475310072281005545(100)(80)(20)私 立 2,100,4131,157,113943,300104,92676,45728,46954,12926,49027,639(43,130)(35,633)(7,497)男女比 (%) 100554510073271004951(100)(83)(17)

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