カレッジマネジメント195号
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リクルート カレッジマネジメント195 / Nov. - Dec. 2015加速する、都市部へのキャンパス再配置2010年の特集では、首都圏の大学の都市部へのキャンパス再配置について分析を行った。本特集では、2009年以降の6年間において、首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)、中京圏(愛知県・岐阜県・三重県)、近畿圏(大阪府・京都府・兵庫県・滋賀県・奈良県・和歌山県)の都市部(東京23区、名古屋市内、大阪・京都・神戸市内)へのキャンパスの再配置について分析を行う。2010年の特集では、首都圏における2000年から2009年の収容定員は、人数・比率ともに東京23区の都市部への移動傾向が顕著に表れた。では、2009年以降2015年まで収容定員はどう変化しているだろうか。文教協会『全国大学一覧(平成16年度〜平成27年度)』を基に、首都圏・中京圏・近畿圏の大学の学部(夜間主・二部含む)の収容定員について、2009年と2015年を集計・比較してみた(図表1)。 各学部・学年別のキャンパス所在地別に収容定員を集計し、都市部と分け、収容定員数と比率について比較したものだ。まず、首都圏から見てみよう。首都圏全体の収容定員は、2009年が93.1万人であるのに対し2015年は94.4万人と、1.3万人増加(1.4%UP)。ただし内訳を見ると、都市部である東京23区の収容定員は、2009年に36.2万人であったが、2015年には40.2万人となり4.0万人増加(11.2%UP)、首都圏全体に対する比率は、38.9%から42.6%へと3.7ポイント増加した。一方、東京23区を除く東京都下の収容定員は、2009年18.7万人から2015年18.1万人へ減少した。同様に千葉県は、2009年10.8万人から2015年9.7万人、神奈川県は、2009年16.9万人から2015年15.8万人に減じた。埼玉県は、2009年10.5万人から2015年10.7万人に増加。東京都下、千葉、神奈川から東京23区への定員移動があったことが推測される。次に、中京圏を見てみよう。中京圏郊外から都市部へのキャンパス再配置が加速寺裏誠司 リクルート進学総研 客員研究員2010年の「都市部を目指す大学」特集では、1970年代から90年代にかけて郊外型キャンパスを開設した大学の間で、2000年から2009年にかけて都市部に回帰する動きが活発化していることが報告されている。特に、郊外キャンパスで学んでいた1・2年生を都市部に戻し、4年間一貫教育を行って教育効果を上げようという動きが目立っている事例を紹介した。今回の特集では、2010年以降の5年間の首都圏・中京圏・近畿圏の大学のキャンパス再配置に焦点を絞り報告を行う。1章では、各地区における都市部の収容定員の推移を見ながら、学生数がどの程度都市部に動いているかを分析する。さらに、実際に行われた移転の動きから傾向を分析する。2章では、近年の5年間にキャンパスを再配置した大学事例と志願者の動向を追いかける。3章では、今後行われる予定のキャンパス再配置計画についてまとめた。最後に4章では、キャンパス再配置の留意ポイントについて解説する。東名阪いずれのエリアでも、都市部の収容定員が増加1章

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