カレッジマネジメント196号
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12リクルート カレッジマネジメント196 / Jan. - Feb. 2016がりという様相を呈しました。これは「毎月コンスタントに内定が出た」ことを示しており、企業の内定出しの時期が一時期に固まったのではなく、分散していたと言えます。別の観点からいえば、今回の時期変更という政府要請に従った企業もあれば、従わず8月以前から内定を出した企業も少なからずあったということ。実情として、8月まで「待てなかった」のでしょう。企業の焦りが見て取れます。内定出しの「分散化」は、学生の就職活動の「長期化」をもたらしました。それは就職活動実施率に表れています(14頁、図表5)。昨年度までは、5月以降に急激に下がる傾向がありました。ところが今年度は、4月から8月にかけてゆっくりと下がり、8月1日時点で就職活動を行っていた学生の割合は68.7%。その後、8月を超えて急激に下がっていきました。内定を得ていない学生のみ長期間活動していたわけではありません。内定取得者のうち、8月1日に就職活動を行っていた人は、実に56.3%にものぼりました。なぜ内定を持ちながら活動を続けた学生が多かったのかというと、8月に大手企業の選考が控えていたからです。昨年度までは概ね、先に大手企業の採用が決まり、その後から中小企業が決まっていくという流れでした。それが今年度は逆転し、中小が先、大手が後という構造変化が起きました。そのため、「中小企業の内定は勝ち取ったが、大手も受けたい」という学生は就職活動を終えることができず、その結果活動が長期化し、そういう学生を企業も追いかけ、また大学もサポートの手を緩めるわけにはいかなかった。だから企業からも大学からも、「今年の就職・採用活動は長かった」という声が多く聞こえたのだろうと思います。――学生の実態として、例年と違ったのはどういう部分だったのでしょうか。ひとつは、重複内定者の割合が増えたこと図表1 求人総数及び民間企業就職希望者数・求人倍率の推移 0 20 40 60 80 100 16年 3月卒 15年 3月卒 14年 3月卒 13年 3月卒 12年 3月卒 11年 3月卒 10年 3月卒 09年 3月卒 08年 3月卒 07年 3月卒 06年 3月卒 05年 3月卒 04年 3月卒 03年 3月卒 02年 3月卒 01年 3月卒 00年 3月卒 99年 3月卒 98年 3月卒 97年 3月卒 96年 3月卒 95年 3月卒 94年 3月卒 93年 3月卒 92年 3月卒 91年 3月卒 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 (万人) (倍) 2.86 2.41 1.91 1.55 1.20 1.08 1.45 1.68 1.25 1.09 1.33 1.30 1.35 1.37 1.60 1.89 2.14 2.14 1.62 1.28 1.23 1.27 1.28 1.61 1.73 0.99 民間企業就職希望者数 求人総数 求人倍率 リクルートワークス研究所 第32回ワークス大卒求人倍率調査(2015年4月) 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 2016年 3月卒 2015年 3月卒 2014年 3月卒 2013年 3月卒 2012年 3月卒 2011年 3月卒 2010年 3月卒 図表2 従業員規模別 求人倍率の推移 (倍) 4.41 8.43 3.35 1.51 0.66 0.38 0.47 0.49 0.60 0.54 0.55 0.70 0.63 0.74 0.81 0.79 0.84 1.06 1.00 0.97 0.93 1.03 1.19 1.23 3.27 3.26 4.52 3.59 5000人以上 1000~4999人 300~999人 300人未満 リクルートワークス研究所 第32回ワークス大卒求人倍率調査(2015年4月)
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