カレッジマネジメント196号
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44リクルート カレッジマネジメント196 / Jan. - Feb. 20162014年4月、17年ぶりに消費税率が5%から8%に引き上げられた。その後、GDPマイナス成長が続き10%への増税時期が先送りされるなど景況感への不安を感じる一方、アベノミクスへの期待や外国人観光客の増加で、経済活性する業界・エリアに注目が集まるなど、2014年~2015年は景気の動向に振り回された1年だったのではないだろうか。このように変化する景気の状況を、高校生はどのように捉えているのかを問うた(図表3)。「よくなった」と感じている高校生が22%と「悪くなった」18%を上回り、「変わらない」が6割であった。この1年で変化を感じている高校生は多くはないようだ。しかしながら、エリア別では顕著に差が表れた。「よくなった」が「悪くなった」を上回ったのは、東名阪3エリアと東北・北陸であった。特に北陸は、「よくなった」が32%と全エリア内で最も高かった。これは北陸新幹線開通による、観光客の増加影響も少なからずあると考えられる。東名阪3エリアを比較をした場合、仮説では関東のみ景気回復感を示すのではないかと考えたが、3エリアとも「よくなった」ポイントに大きな差はなかった。しかしながら、「悪くなった」が関東 14%に対して、東海 19%、関西21%と5ポイント以上の差となり、東海・関西は、関東と比べて景気後退感が覗く結果となった。進路検討時の気持ちが「楽しい」と回答した高校生は、2012年から8ポイント上昇し、47%であった(図表4)。「不安」51%より下回るものの、自分自身の将来の明るさ上昇の影響もあり、進路に対してポジティブな気持ちで検討する高校生が増えているのは喜ばしいことである。将来展望の回復傾向に伴い、自分の夢を持ち、新しいことにチャレンジできる働き方が復活傾向にある(図表5)。その一方、将来は手に職をつけて、収入や雇用の安定した生活を望む高校生も多い。進学に対しては、「進学先で自分の得意分野を作りたい」、「勉強以外のことを幅広く学びたい」、「夢があれば学歴は関係ない」、「将来のことは進学してから考えたい」の項目が2009年を底に上昇(図表6)。「専門性」を求める声は引き続き高いものの、「可能性」「夢・挑戦」を進学先で模索する流れが上昇してきている。仕事に対する「自分の夢」と「安定・保証」、進学に対する「可能性」「夢・挑戦」と「専門性」の関係性において、どちらかに偏るのではなく、自分の思いと“バランス”を取りながら思考・行動する傾向は、2014年調査結果から変わらない高校生の価値観である。高校生の進学観・キャリア観「専門性」は求めるも、「可能性」「夢・挑戦」を抱く高校生が増加図表4 進路を考えるときの気持ち 2012年(n=1239) 2014年(n=1438) 2015年(n=1437) 考えた ことがない 不安な 気持ち どちらかというと 不安 どちらかというと 楽しい 楽しい気持ち (%) 楽しい・計 不安・計 17.3 12.5 10.0 28.9 37.0 21.8 2.3 29.2 36.2 19.2 2.9 29.2 34.2 16.8 2.4 楽しい・計 不安・計 46.6 51.0 41.7 55.5 38.8 58.8 「景気がよくなった」が最も高かったエリアは北陸進路検討、進学観、キャリア観にもポジティブな傾向
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