カレッジマネジメント196号
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48リクルート カレッジマネジメント196 / Jan. - Feb. 2016独身の時、結婚して子供が生まれる前まで、子供が生まれてから、それぞれの時期における、『仕事』・『家庭・家族』・『プライベート』のうち最も大切にしたいことを問うた(図表13)。独身時は、男女ともそれぞれ1位は『仕事』、続いて『プライベート』『家庭・家族』という順番で、ポイントも最大1.6ポイント差とほぼ同じであった。結婚して子供が生まれる前までは、男女共に優先順位は同じで、1位『家庭・家族』、次いで『仕事』『プライベート』の順であった。男女とも1位の『家庭・家族』割合は半数を超える。社会環境の変化に伴い、男子高生は家庭人としての役割を求められていることを感じ取っているようだ。子供が生まれてからも、1位『家庭・家族』、2位『仕事』、3位『プライベート』の順位は変わらないが、『家庭・家族』は女子(81%)に対して男子(64%)、『仕事』は男子(23%)に対して女子(11%)と、置かれた環境においてそれぞれの役割を明確に意識しているポイント差が表れる結果となった。共働き家庭を理想とし、結婚後は『家庭・家族』を1番大切にしたいと考える高校生に、結婚相手が家事・育児できることを重視するか、を問うと(図表14)、男子59%、女子65%で男女ともに半数以上が、家庭内で夫婦協働を求める傾向が見られた。これらのデータから、ワークライフバランスを重視した彼らの価値観が浮かび上がってくる。結婚や出産という環境変化に合わせて、『家庭・家族』を優先しながら、『仕事』『プライベート』とのバランスを取ることが、将来、意欲的かつ前向きに働き、生活を営むためには重要と感じているようだ。●今回の調査を通じて、自分自身と社会の未来は明るく将来展望は回復してきている傾向が見られた。これに伴い、チャレンジ志向の上昇も見受けられるが、引き続き安定を志向する高校生も多く、自分の思いと安定の“バランス”を重視している。社会に出てからの働き方や結婚観にもワークライフバランスを強く意識した価値観が強まっている。教育現場においても、彼らの「今」から繋がる将来(「進学」→「働き方」→「結婚・家庭」)をイメージできるようなコミュニケーションの重要性がさらに高まってくるだろう。図表13 「独身の時」「結婚して子供が生まれる前まで」「子供が生まれてから」最も大切にしたいこと 結婚して子供が生まれる前まで 独身の時 子供が 生まれてから 結婚して子供が生まれる前まで 独身の時 子供が 生まれてから (%) 家庭・家族 12.7 53.1 81.0 仕事 49.8 32.1 11.3 プライベート 37.5 14.8 7.8 0 20 40 60 80 100 女子 (n=716) 家庭・家族 11.6 51.7 64.4 仕事 51.4 36.3 23.3 プライベート 37.0 12.0 12.3 0 20 40 60 80 100 男子 (n=721) プライベート 仕事 家庭・家族 プライベート 仕事 家庭・家族 (%) 結婚して子どもが生まれてからは、『家庭・家族』を最も大切にしたい男子高生は64%、女子高生は81%高校生価値意識調査2015図表14 結婚相手が、家事や育児ができること(手伝ってくれること)を重視するか全くあてはまらない 2.7 あまりあてはまらない 5.1 全くあてはまらない 1.8 あまりあてはまらない 5.0 どちらとも いえない 33.6 まああてはまる 37.7 あてはまる 20.9(%) あてはまる 26.5(%) まああてはまる 38.6 どちらとも いえない 28.1 女子 男子 (N=721) (N=716)

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