カレッジマネジメント199号
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52見ると、300人未満の中小企業においては2016年卒の3.59倍から2017年卒の4.16倍まで上昇しているが、一昨年2015年卒の4.52倍よりは下回る結果である。その一方で5000人以上の大企業においては、2016年卒の0.70倍から2017年卒の0.59倍まで低下しており、結果として従業員規模間のミスマッチは前年に比べては拡大しているが、過去の2010年3月卒の時リクルート カレッジマネジメント199 / Jul. - Aug. 2016環境であるから、公務員や教員等ではなく、民間企業に就職を希望する学生がより増えるだろうという背景がある。これまでの傾向でも民間企業に就職する人数は増えており、こうしたことが続くと判断した。図表3は従業員規模別の学生の就職希望者数である。2016年卒と比較して2017年卒の特徴は、300人未満の中小企業を希望する学生が減る一方、5000人以上の大企業を希望する学生が増えていることだ。その背景を振り返ると、2016年卒の学生が就職活動をする時の採用スケジュールが、3月1日広報開始、8月1日選考開始と大きく変更されたことがある。調査を実施した2〜3月においては、中小企業を中心にインターンシップや選考活動が既に開始されていたこともあり、中小企業に目を向ける学生が多かった。しかし、2017年卒については、広報開始時期が3月1日と前年と同じである(選考開始は6月1日に変更)が、多くの企業は前年の採用活動において内定辞退が増えたことから、インターンシップを強化し、説明会等学生との接点を強化することをより早い段階から進めてきた。そのため昨年同時期に比べ、多くの学生が大企業と接点を持つ機会が増え、大企業への就職希望が増えた。それに加え、近年の就職しやすい環境により、人気の高い大企業へ就職できるのではないかと考える学生も増えていることも背景にある。このように考えると、学生の大企業志向は例年並みであり、前年が採用スケジュールの変更による特殊要因により、大企業を志望する学生が減少したといえる。このようななかで、従業員規模間のミスマッチについてはどうなっているか。これまで新卒採用において従業員規模間のミスマッチが課題とされてきたが、大学等における指導によりミスマッチが改善されてきたことがある。図表4の従業員規模別求人倍率を従業員規模間のミスマッチは前年より広がる(人)020,00040,00060,00080,000100,000120,000140,000160,0002017年3月卒2016年3月卒2015年3月卒2014年3月卒2013年3月卒81,40077,200140,300135,600140,300137,100123,600119,200118,100116,700125,300114,70081,20080,60083,90083,00069,800112,10098,50083,4005,000人以上1000~4,999人300~999人300人未満(倍)01234567898.431.510.660.380.470.490.600.540.550.700.590.630.740.810.790.841.061.121.000.970.931.031.191.231.174.413.353.273.264.523.594.165,000人以上1,000~4,999人300~999人300人未満2017年3月卒2016年3月卒2015年3月卒2014年3月卒2013年3月卒2012年3月卒2011年3月卒2010年3月卒図表3 従業員規模別 学生の民間企業就職希望者数図表4 従業員規模別 大卒求人倍率の推移

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