カレッジマネジメント200号
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73リクルート カレッジマネジメント200 / Sep. - Oct. 2016受験生はこうした本学の強みを知っていて志願してきますし、保護者の方も、本当になれるのかを非常に気にされます。ただ、受験の時は希望していても、実際に入学してから、3年半いかにモチベーションを維持させるかが問題です。そのため、キャリア教育で入学前に出口をしっかり設定して、結果を出すまでのサポートを行っています。例えば政経学部では、1年次必修科目「フレッシュマンゼミナール」の時に外部から専門家を呼び、公務員講座でも現職の警察官や消防官を呼ぶなどして、給料や福利厚生の内容まで話して頂きます。特に警察官を目指す女子学生はこれらを気にするので、ゼミの女子OBとも話せる機会を作り、安心してやる気を出してもらうような工夫を常に行っています。女子学生が牽引する新たなイメージ本学に対するイメージは世代によってかなり違います。私が入学した昭和50年代は、質実剛健、武道や体育のイメージが強く、少し怖い感じもありました。しかし今では女子学生が全体の22~23%で、昔の国士舘を知る年配の方から驚かれます。実は、ここ10年くらい女子を増やそうと戦略的に学生募集を行ってきました。日本の将来を考えるうえでも、女子への教育は非常に重要です。女性の警察官や消防官も随分増えていますし、社会は男女どちらかだけでは成立しません。男女がお互いの価値観を議論して、いかに女子の活躍の場が大切かを認識するのも、ひとつの教育だと思います。本学に入学した女子学生はみんな、「入ってみてイメージが全然違う。楽しい」と言います。この女子学生の満足度の高さを高校生に直接伝えたくて、オープンキャンパスで「女子カフェ」を開催しています。女子カフェでは、スイーツを食べながら、希望学部の女子の先輩に、大学生活のこと、勉強や部活、将来のこと等を本音で相談できます。この気軽な感じが評判が良いようです。お母さんと娘さんで来ることが多く、お母さんの中には昔の国士舘のイメージを引き続き持っている方もいるので、今の国士舘をお伝えできる貴重な機会になっています。校舎の面でも工夫しています。世田谷キャンパスには塀がなく、創立100周年記念事業の一環で2008年に完成した34号館(梅ヶ丘校舎)は、地上10階、地下1階建てで、10階のスカイラウンジは東京スカイツリーや富士山も見える眺望で、土曜日の午後は地域住民がランチを取る姿も見られるようになりました。さらに2013年に完成したメイプルセンチュリーホールは、地上5階、地下3階建てで、理工学部実習室、フィットネスジムや、温水プール等があり、全学生のほか公開講座で地域住民の方にも開放しています。地下1階にはヘアサロンとネイルサロンがあり、女子が利用しやすい雰囲気作りもしています。日本人の価値観に基づいた教養教育東日本大震災で列を乱さない日本人の姿に世界が驚きました。コンビニが自ら食料を配るなど、私欲を抑えて世のため人のために尽くす行動は、まさに日本人が連綿と受け継いできた精神で、国士舘の四徳目に通じます。日本人は教養があるので広い心を持てるのです。教養がなければ自分のことしか考えられず、偏狭な人間は価値観の違う人間を理解することができません。本当のグローバル化とは、言語習得でなく、教養を身につけることなのです。本学には482名の留学生が在籍しております。また、世界51機関の協定校もあります。学生には、様々な交流をし教養を身につけてほしいと願っています。古いものと新しいものが交差するのが今の国士舘です。古いイメージのまま国士舘を誤解している方もまだいるでしょう。決して武道や体育だけでない、日本人の軸を大切にする7学部10大学院研究科をもつ総合大学で、防災教育や公務員養成の強みもあり、女子や留学生もたくさんいる、社会と世界に開かれた大学だということ。建物のハード面は随分整いましたので、今後はソフト面で、国士舘のこの新しいイメージを発信していきたいというのが私の気持ちです。※株式会社大学通信『大学探しランキングブック2016』

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