カレッジマネジメント201号
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20リクルート カレッジマネジメント201 / Nov. - Dec. 2016性が広げられること」とあり、まずは生徒の興味の方向性や意思を尊重し、可能性を広げてあげたいという気持ちが窺える。保護者については、3位以降は就職や資格・社会で役立つ力といった、卒業後に社会で生かせる力が身につくかどうか、という視点が主である。高校生の進路に関する相談相手のトップは「母親」で8割を超える(父親は38.2%)。さらに保護者は、「子どもと一緒に考えたい」という理由で、「アドバイス」するのみでなく、学校研究や資料請求等、実際に自分たちで「行動する」傾向が強くなっている。影響力を増す保護者に対して、今後の社会動向も含めた教育内容、卒業後の展望を伝えていく必要があるだろう。一方、高校の教員は、3位に「学生の面倒見が良いこと」、5位に「教育方針・カリキュラムが魅力的であること」が入る。就職のみでなく、そこに至るまでのプロセスに注目。フォローや教育内容も含めて伴走する姿勢まで、検討項目に入れている。高校教員の大学や専門学校に対する要望の中でも、「自分の高校の卒業生の様子を報告してほしい」という声は高い。実際に高校で卒業生が講演する機会も増えている。学校の「教育成果」としての在校生とそのフィードバックも、学校の評価を左右するポイントとなるだろう。教育の特色が伝わっているのは専門学校地元志向についても見ておこう。全体の5割弱(46.7%)が地元進学を希望しており、地元を離れたい(18.6%)を上回った(図表15)。2009年から3回連続で増加していた地元志向だが(2009年40.1%→2011年46.5%→2013年49.4%)、景況感が多少回復したせいか、今回初めて減少に転じている。エリア別では、南関東(61.3%)、関西(55.1%)をはじめ、大都市圏の地元志向が高い(59.0%)。学校数が多く選択肢も幅広いため、地元外に出なくてもよいという事情もあるだろう。大都市圏以外では、「東北」「北関東・甲信越」「北陸」のように、地元に「残りたい」より「離れたい」のほうが高いエリアもある。男女別では、男子よりも女子の地元志向が高い(男子41.7%・女子49.8%)。また、最後に、大学・短大・専門学校、それぞれの進学者が考える「進学のメリット」について比較していきたい(図表16)。全体的なスコアとして専門学校のポイントが高く、専門学校進学者は専門学校に多くのメリットを感じていることが分かる。まず大学は、トップが「将来の選択肢が広がる」(83.4%)、また5位に「幅広い教養を身につけられる」(80.8%)が入る等、やりたいことを今決めきらず、可能性を広げておける、在学中に見つけられるという点がポイントだ。さらに、2位、3位には「クラブ・サークル活動」(82.8%)、「学生生活」(82.7%)が入り、キャン高校生保護者※1高校の教員※21位学びたい学部・学科・コースがあること(65.6%)子どもの学びたい学部・学科・コースがあること(77.1%)学びたい学部・学科・コースがあること(72.9%)2位校風や雰囲気が良いこと(38.6%)子どもの興味や可能性が広げられること(56.9%)生徒の興味や可能性が広げられること(54.7%)3位就職に有利であること(37.5%)就職に有利であること(55.5%)学生の面倒見が良いこと(53.2%)4位資格取得に有利であること(36.0%)社会で役立つ力が身につくこと(47.0%)就職に有利であること(45.5%)5位自分の興味や可能性が広げられること(35.8%)卒業後に社会で活躍できること(46.2%)教育方針・カリキュラムが魅力的であること(42.5%)6位自宅から通えること(35.7%)資格取得に有利であること(44.9%)卒業後に社会で活躍できること(42.5%)図表14 高校生・保護者・高校の教員の志望校検討時の重視項目※1「高校生と保護者の進路に関する意識調査2015」より ※2「高校の進路指導・キャリア教育に関する調査2014」より

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