カレッジマネジメント201号
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49リクルート カレッジマネジメント201 / Nov. - Dec. 20169.3%、製造業26.7%、電気・ガス・熱供給・水道業1.3%、情報通信業11.8%、運輸業5.2%、卸売・小売業9.8%、金融・保険業6.3%、不動産業2.8%、飲食店・宿泊業1.2%、医療・福祉4.0%、教育・学習支援業3.0%、サービス業12.8%、その他5.0%という回答分布になる。ただ、それ以上に本連載にとって重要な情報になるのは、企業規模別の回答状況になるだろうか。その分布を示せば、従業員数1〜10人2.9%、11〜30人5.3%、31〜100人14.8%、101〜300人17.9%、301〜500人10.0%、501〜1000人11.8%、1001〜5000人18.4%、5001〜10000人5.6%、10001人以上13.4%。さらにこのばらつきを選抜性の観点から見直すと、筆記試験や適性試験、面接を1回でも受けた学生のうち、「『有能だと判断された一部の層』のみを採用」する企業の関係者だというのは49.9%、「『半分ぐらい』を採用」が29.2%、「『人材として難しいと判断された一部の層』を落とすことが中心の採用」が14.8%、そして「『ほぼ全員』を受け入れる採用」をしているというのが6.1%となる。即ち、選抜性の低さに直面している中小企業関係者の回答も、それなりに得られている。加えて、応募者に対して3回も4回も面接をするという企業が大半というデータセットでもなかった。勤務先では内定を出すまで4回以上の面接を実施しているという者は12.2%、そして3回が33.6%、2回が40.0%、1回で内定を出すという回答者も14.3%いた※1 。このように見てみると、新卒採用に制約を抱えている企業も少なくなさそうだ。そして、こうした制約は、やはり採用結果の評価にもストレートに結びついている。図表3は、選抜性と面接回数の別に、勤務先の採用面接への評価(「うまくいっている」の回答比率)を示したものである。選抜性が高いところ、そして面接に多くの回数を重ねている企業の関係者ほど、「うまくいっている」と回答する傾向が強いことが分かるだろう。しかしながら他方で、この図表から興味深い点としていまひとつ指摘されるのは、選抜性が低い面接であっても、そして回数がわずか1回の面接であっても、「うまくいっている」と答える者が半数以上いるということである。恵まれた条件のなかで、ある程度の結果を出すというのではない。限られた条件のなかで、それなりの成果を出している。こうしたところに注目しながら「参照すべき知恵」を探る価値はあるように思う。次回からの議論でカギとなるのは、こうした「多様性」と「可能性」である。では、リアルな手掛かりへとたどりつく途がどのようなものか。一緒に検討していくことにしよう。※1なお、少し古いデータになるが、独立行政法人労働政策研究・研修機構が2005年に企業に実施した質問紙調査(郵送数4789、回収数1362)によれば、内定を出すまでの面接平均回数は2.1回となっている。図表3 選抜性・面接回数別にみた採用面接の評価020406080100ほぼ全員を受け入れる採用一部の層を落とす採用半分ぐらいを採用有能な一部の層のみ採用0204060801001回2回3回4回以上(%)(%)選抜性×採用面接の評価内定までの面接回数×採用面接の評価「うまくいっている」回答比率「うまくいっている」回答比率7274675585737164

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