カレッジマネジメント202号
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17おり、学生にとって欠くことのできない経済的支援策となっている。奨学金制度については、『ニッポン一億総活躍プラン』(平成28年6月2日閣議決定)等において大きな方向性が示されており、社会に出た後の所得に応じて返還額を変化させる所得連動返還型奨学金制度の導入や、給付型の奨学金の創設に向けた検討などが進められている。他方で、奨学金以外の支援策は少ないのが現状だ。東日本大震災や平成28年熊本地震により経済的理由から修学等が困難となった学生に対する支援を除き、専門学校の授業料等減免に関する国の支援事業は存在しない。また専門学校は、地元からの進学及び地元における就職の高さ等、地域における中核的職業人材の育成に一定の役割を果たしているが、専門学校生に対する都道府県独自の授業料等減免の取り組みは、現状としては、高知県や北海道等の一部の県を除き限定的な状況である。また、学校が独自に授業料等減免支援を行っている割合は、全専門学校の4割程度であるが、この場合の対象学生の選考基準としては「人物・学業重視」に基づくものが多く、「経済的基準重視」のものは相対的に低調と言える。専門学校と同じ高等教育段階である大学の場合、いわゆる私学助成(私立大学等経常費補助金)等の枠組みの中で、授業料等減免支援が行われている。専門学校についても、特に経済的理由によって修学困難な専門学校生に対する授業料等減免支援について、その実現が課題となっている。そこで国においては、専門学校生の授業料等減免支援について、平成27年度より「専門学校生への効果的な経済的支援の在り方に関する実証研究事業」をスタートした(図表)。これは、意欲と能力のある専門学校生が経済的理由により修学を断念することがないよう、専門学校生に対する経済的支援策の検討を進めるための実証研究事業である。具体的には、都道府県等を委託先として、修学支援アドバイザーの配置を通じた専門学校生に対する修学支援の実施や、専門学校生の授業料の一部支援等を行うことで、効果的な修学支援の検証等を進めるものだ。私立大学に対する授業料等減免支援と異なる点は、本事業の場合は、特に経済的に修学困難な学生(生活保護世帯等)を対象としていることと、学校という「機関」ではなく、学生「個人」に対する支援を基本的な枠組みとしている点である。他方、私立大学における場合と同様に、まず学校が授業料等減免支援を行うことを支援の前提としている。この事業は実証研究事業という位置づけのため、今後については本事業の実施状況を踏まえ、かつ、検討が進められている奨学金制度の充実方策等との関係性も踏まえ、総合的な視点から、より効果的な経済的支援策の在り方を探っていきたい。国による実証研究事業で今後の支援の在り方を検討リクルート カレッジマネジメント202 / Jan. - Feb. 2017図表 専門学校生への効果的な経済的支援の在り方に関する実証研究事業 (前年度予算額:305百万円)平成28年度予算額:305百万円連携都道府県私立専門学校調査研究機関データ集約意欲と能力のある専門学校生が経済的理由により修学を断念することがないよう、専門学校生に対する経済的支援策について総合的な検討を進めるため、教育機会を確保するための取組、公費投入についての教育的効果の検証や効果的な修学支援の検証等について実証的な研究を行う。趣旨・目的【実施期間】 平成27年度~29年度 【対 象】 都道府県・調査研究機関国(文部科学省)1.専門学校生に対する修学支援 ★修学支援アドバイザーの配置 ・財政的生活設計に対する助言 ・学生生活相談 ・就職相談(特に出身地や学校所在地における就職) ・経済的困難な生徒からの情報収集 等3.支援効果等に係る基礎データ収集 [中途退学や就職内定率等のデータ収集 等] ※全ての専門学校から基礎データを収集する。2.専門学校生に対する経済的支援データに基づき、施策効果等の分析・検証・ 生活行動の変化分析・ 進路実現の分析・ 効果的な経済的支援策の在り方検討 等 【経済的支援の要件】・ 経済的に修学困難 (生活保護世帯及びそれに準ずる世帯)・ アンケート等への協力・ 職業目標達成に向けた講義等の受講・成果報告【支援対象の生徒が在籍する専門学校の要件】・ 生徒への学校独自の授業料等減免の実施・ 専門学校が実施する授業料等負担軽減に関する情報の公開 ・ 質保証・向上に関する取組(学校評価) 等委託委託経済的に修学困難な生徒(協力者)協力者の指定・支援報告専門学校生への修学支援の推進特集 中退予防の処方箋
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