カレッジマネジメント203号
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24リクルート カレッジマネジメント203 / Mar. - Apr. 2017・長期の企業内実習(2年で300時間以上、4年で600時間以上)を含め、実習等による授業科目を一定割合(卒業単位数の3~4割)以上修得。・産業界等と連携して教育課程を編成・実施する体制の義務付け。【 教員 】・教員組織の中に実務家教員を積極的に位置付け(必要専任教員数の4割以上)。【学生受け入れ】・社会人や専門高校卒業生等、多様な学生の受け入れを努力義務化。・短期の学修成果を積み上げ学位取得につなげる仕組み等、社会人が学びやすい仕組みを整備。【 質保証 】・既存の大学等の水準を踏まえつつ、質の高い職業人養成に相応しい適切な設置基準を設定。・大学等と同等又はそれ以上の情報公表や、分野別質保証等を採り入れた第三者評価(認証評価)を実施。産業界の構造変化に耐え得る人材養成を「第四次産業革命」やグローバル化の進展を背景に、現在、産業構造の急激な転換が進んでおり、また、これに伴う就業構造の劇的な変化等も予測されている。高等教育をめぐっては、従来、産業界のニーズとのミスマッチの問題が指摘されてきたが、変化の激しい社会に対応した人材や、今後の成長分野を担う人材等の育成に、より積極的な貢献を果たすよう求める要請が高まっている。こうした状況を踏まえ、これからの高等教育においては、高度な実践力を強みに専門分野を牽引し、また、変化に対応して新しいモノやサービスを創り出すことのできるような、実践的かつ創造的な人材を養成していく機能の強化が急務と考えられる。具体的には、例えば観光・農業・情報といった成長分野において、当該分野の高度な専門性を身につけるだけでなく、さらにそれを活かして、新たなプランの企画や商品の高付加価値化、新たな構想の商品化等を実現できる人材等の養成である。「専門職大学」等は、今後の成長分野を見据えつつ、こうした人材ニーズに応える機関として制度化されるものであり、産業界等とのより密接な連携の下、「高度な実践力」と「豊かな創造力」を育成するための独自の枠組み・基準を備え、これによって既存の大学・短大や専門学校との違いを明確化された機関となる。即ち、大学・短大が行ってきたアカデミックな教育の基盤の上に、産業界等のニーズに即応したより実践的な教育を加え、あるいは、専門学校が強みとしてきた実習重視の実務教育の上に、理論の裏付けや関連する幅広い分野の知識等を加えることにより、これからの社会で求められる専門職業人材の養成強化を推進するものである。同時に、高等教育進学率の上昇に伴う学生の多様化、大学の機能別分化が進む中にあって、この機関は、職業実践的な高等教育の新たな選択肢を提供するものとなる。現在、高等学校卒業後の半数以上の若者の進路となっている大学等の教育が、多様な進学希望者のニーズにより適切に応えるものとして発展していくうえでも、この制度が重要な役割を果たし得るものと期待される。さらに、新機関では、社会人等にも学びやすい弾力的な履修の仕組み等を整備し、質の高い実践的な職業教育のプログラムを提供していく。これにより、変化の激しい時代に、働く人々の生涯にわたるスキルアップを支援する機関となることを目指している。
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