カレッジマネジメント203号
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44リクルート カレッジマネジメント203 / Mar. - Apr. 2017大橋学園は、戦後、女性が手に職をつけて豊かに暮らしていけるようにと、洋裁学校の創立から始まりました。以来、「確かな技術」と「豊かな人間性」を大事にしながら、女性の職業教育を支えてきました。まだ既製服のない時代に、手縫いで洋服作りを教えました。団塊の世代が多かった1965年の全盛期には、1350人の生徒がいました。やがて既製服が流入することで、手縫いから大量生産の時代へと変化したため、本学も新たに分野を拡げ、1971年に調理師学校を設置しています。私が理事長に就いたのが1975年でした。その頃は洋裁学校の経営が厳しい時期で、学生募集と就職先確保の両面で時代の変化を迎えていました。高度成長期であらゆる分野の給与水準が上がっていくなか、労働生産性の低い手縫い分野において、就職先の職場も拡大していきません。そのため入学者も激減していきました。そこで学生募集を懸命に行ったところ、入学希望者数は3倍に持ち直しましたが、就職先は相変わらず安定しない。この状況で学生募集を継続しても学生のためになりません。そこで、学園の原点に戻り、人の一生の暮らしに深く関わる分野で、地域社会の様々な人材ニーズに応える専門学校を展開していこうと決めました。地域に必要な人材領域を開拓まず1994年に手がけたのが看護専門学校です。当時、民間の専門学校が医療系の学校を作るのは珍しかったのですが、徐々に実績を評価され、1999年には、当時ニーズが高まっていた理学療法士や作業療法士を養成する医療専門学校を設置しました。さらに1997年に福祉専門学校も作っています。2010年に看護専門学校に助産専攻科を設置しました。県立の助産学校が閉校したことで、三重県は10万人あたりの助産師の数が全国最下位になっていましおおはし・まさゆき氏1948年生まれ和光大学経済学部経済学科卒業、三重大学大学院人文社会科学研究科修士課程修了1974年文化女子大学入職1975年学校法人みえ大橋学園(2017年4月名称変更予定)理事長就任ファッション、調理製菓をはじめ、商業実務・看護・介護福祉・医療の専門学校を設置、2002年には愛知県にも活躍の場を広げ、同年学校法人大橋学園(旧:学校法人精和学園)理事長に就任2017年ユマニテク短期大学学園長就任予定人間性×技術で地域を支える人材を育成学校法人大橋学園 理事長大橋 正行
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