カレッジマネジメント204号
25/72

25導等のさらなる改善を不断に図っていくことが教育の質向上のために必要であると考え、学修成果の点検・評価の項目を新たに設けた。「基準4.教員・職員」では、3つのポリシーを中心とした教学マネジメントを機能させるために、学長のリーダーシップのもと大学の教員・職員が一丸となって取り組むとともに、そのための職能開発としての研修等の実施を求めた。さらに「独自の基準」のほかに、大学独自の取り組みや特色ある活動及び事業等、大学が特筆したい事項については、「特記事項」として3つまで記述することを可能にした。これにより、各大学の特徴・特色が一目で分かるようになった。各大学に求められるのは内部質保証の確立大学に求められるのは、PDCA(Plan-Do-Check-Act)サイクルの実施による内部質保証の確立である。大学は学修成果を常に念頭に置き、学生や社会の変化に対応していかなければならず、教育の質向上に拘る不断の努力を行う必要がある。このPDCAサイクルが潤滑に回るかどうかは、P(計画)時に、どのような評価手法とどこまで達成するかという目標を明確にして、C(評価)を行う必要がある。C(評価)が機能しなければ、結果的にP-Dだけの繰り返しになってしまい、当然ながら改善に結びつくことはない。これらの設定が難しい場合には、名古屋大学が実施しているCAP-Do(Check-Act-Plan-Do)手法で、現状把握と改善の洗い出しからはじめ、問題があればその改善方法を考え、具体的な計画を策定し(P)、実行(D)することも有効であろう。どのような方法であれ、学修成果の可視化と内部質保証は一体的な関係にあり、認証評価においてもそうしたPDCAサイクルが確立されているかどうかを厳しく見ていく必要があるだろう。リクルート カレッジマネジメント204 / May - Jun. 2017特集認証評価第3サイクルに向けて基準1 使命・目的等基準1 使命・目的等6基準(NEW)4基準(現行)独自の基準例) 国際協力、社会貢献、研究活動等独自の基準例) 国際協力、社会貢献、研究活動等特記事項基準2 学生基準2 学修と教授基準3 教育課程基準4 教員・職員基準5 経営・管理と財務基準6 内部質保証(重点項目)基準3 経営・管理と財務基準4 自己点検・評価図表 第3サイクルの主な変更点第3サイクル(2018〜)第2サイクル

元のページ  ../index.html#25

このブックを見る