カレッジマネジメント204号
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47リクルート カレッジマネジメント204 / May - Jun. 2017推進するための事業をスタートさせました。学生に対しては、2016年9月に、全学部の1年生を対象に「ALを加速する学生リーダー育成プログラム」を実施しました。授業や課外活動に主体的に取り組んでいける学生リーダーを育成するために、各学部から選ばれた95人の学生を、5つのクラスに分け、さらに1クラスに1チームあたり6・7人のチームを数チーム編成して、グループワークを中心としたプログラムを行いました。教員に向けては、アクティブ・ラーニングの必要性や有効性の理論を学ぶ講座と、さまざまな事例から具体的な手法を学ぶ講座という理論と実践の二種の学習機会を設けました。また、専任教員を対象にアンケート調査を実施し、学内のアクティブ・ラーニングに関する現状と課題の把握に努めました。今年度も「初年次教育の改革」をテーマに、アクティブ・ラーニングを中心にした教育改革をさらに推し進めます。この学長予算プロジェクトは、初年次教育の改革ということだけでなく、全学から集まった教職員が協働して企画・運営に取り組んでいますので、教職協働の機会にもなっています。また、教員にとっても授業運営のあり方を研究することがFDにつながっています。さらに、職員にとっては、これらのプログラムの運営に関わることが部署の業務を超えたSDにもなっています。教職教育の強化本学の大きな特徴として、教職を目指す学生が多いということが挙げられますが、それらの学生をサポートするため、従来の教職課程等事務室を改組し、キャリアセンターにあった教職の就職支援機能を移行して、全学的組織である「教職課程センター」を2016年4月に設立しました。センターでは、教員養成科目のカリキュラム構成から教育実習、教員採用試験まで、教職における入口から出口までをトータルにサポートしています。さらには、質の良い教員養成教育を行うための授業運営、教員の教職教育に関する研究を全面的に支援しています。設立してまだ1年しか経っていませんが、既に資格を取る学生が増え、教員採用数も目に見えて伸びています。今後はこれを飛躍的に伸ばし、本学の特徴である教員養成をさらに強化したいと考えています。1学部3学科の新設  看護学科、歴史文化学科、社会学部・社会学科2018年4月には、スポーツ・健康科学部に「看護学科」、文学部に「歴史文化学科」、新たな9つ目の学部となる社会学部に「社会学科」の3つの学科を新設する予定です。歴史文化学科と社会学科は、本学の3つのポリシーを見直す中で、本学の建学の精神を直接的に引き継ぐ人文科学、社会科学の学科を強化しようという意図に基づいて新設するものです。看護学科は、少子高齢化の進行、看護師の不足といった社会的ニーズに応えて新設するものですが、人を看る=理解するという観点から、建学の精神に基づいて、また文系中心の総合大学の理系学科という特徴を生かし、自然科学の知識と人文社会科学の教養を身につけた全人的な人格を有した看護師の養成を目指します。建学の精神、教育の理念を見据えた 大東文化大学の「再生」本学は2023年に創立100周年を迎えます。2014年2月には、本学初の総合的な中期計画として100周年に向けた大学の将来像を描いた「DAITO VISION 2023」を策定しました。今後のさまざまな取り組みが100周年に向けて行われていくことになります。現在、建学の精神、教育の理念に立ち返り、大東文化大学の特徴を改めて認識し、それを前面に打ち出した教育を行うために、各学部・学科の3つのポリシーを見直しています。2月には教職員約100人が集まって3つのポリシーのブラッシュアップとカリキュラムマップを作る理論学習とワークショップを行いました。そこで学んだことを踏まえて、2017年の秋には、3つのポリシーのブラッシュアップを実施し、カリキュラムマップを作成する予定です。建学の精神、教育の理念に照らして、各学部・学科が育てる人間像(=DP)を設定し、それを実現するための教育課程(=CP)を編成し、最終的にはそれらに合った入学者の受け入れる方針(=AP)を決定し、大東文化大学の「再生」を目指します。

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