カレッジマネジメント205号
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13リクルート カレッジマネジメント205 / Jul. - Aug. 2017の高まりであると予想される。一方、文芸学は2000年から成長していたものの、2008年に撤退期、2012年には衰退期へ。日本文学、美術、音楽も撤退期に入っている。児童文学は募集停止となった。数学・物理学・化学系統(図表2-4) 数学、物理学、化学の全てで、1992年以降、志願倍率は5倍を下回らないものの、ほぼ撤退期が続いていた。2004年以降は再成長予兆期、成長期と回復しつつあったが、2012年以降再び撤退期に入っている。法律・政治・経済系統(図表2-5、2-5a) 景気停滞が影響し、マーケット全体が撤退期のムードに入っていたこ減少し、衰退期に入っている。同じく生活科学は2008年、服飾・被服学は2012年より衰退期に転じている。住居学のみ志願者が微増した。生物系統(図表2-7) 好調なのは、生命科学と森林科学・水産学。生命科学は成長期の一途で、2016年にかけてはさらに再成長予兆期に転じた。森林科学・水産学は、1996年からライフ・サイクルを一巡し撤退期から一転、2008年からは再成長予兆期が続いている。一方、第6次産業への関連で期待された農学は、2008年に再成長予兆期に入ったものの、再び衰退期へ入ってしまった。生物学についても2008年から成長期に入っていたものの、2016年にかけては衰退期に移行した。獣医・畜産学は2008年以降、衰退期、撤退期という方向へと変化している。社会・マスコミ系統(図表2-8、2-8a) 2012年以降、社会学の志願者数が減り改組が活発化していたが、今回、社会学が成長期に転じている。社会科学系人気は戻りつつあるようだ。このほか好調なのは、観光学、情報学、コミュニケーション学。観光学は1996年からずっと成長期が続き、2016年にかけては志願倍率5倍を超え、再成長期予兆期にある。オリンピックの影響を受け今後も変化が予測される。情報学は2008年から緩やかな再成長予兆期が続いているほか、コミュニケーション学も2004年以後で再成長予兆期に入り、2016年に向けては成長期に入っている。グの分野に、久々に復活の兆しが見えている。2012年以降に再成長予兆期に転じたのは、法学、経済学、商学、政治・政策学、総合政策学。経営学と政治・政策学はそれぞれ2004年、2000年と他に先駆け再成長予兆期に転じている。総合政策学は1992年から順調にマーケットを拡大し続け、2016年にかけてはさらに再成長予兆期へと入った。2012年の第二次安倍内閣発足以降、景気回復の局面を迎え、社会科学系が復活しつつあるようだ。家政・生活系統(図表2-6、2-6a) 2000年以降、資格志向の高まりにより、マーケットを拡大し続けてきた栄養・食物学にいよいよ陰りが見え始めた。2016年にかけて志願者が50000 0 1000015000200001000200030004000志願者数 募集定員数 (人) (人) 志願倍率5倍ライン 1992 2000 2004 2008201220122016201620162012 201220162012201620042004 2000 2000 2000 200020042008 201620122004 2008 2008 2004 20082008 2000 2000200420162012 2008 1992 19961992 1992 1996 19961996 1996 航空・船舶・自動車工学 システム・制御工学 通信工学 画像・音響工学 環境工学 応用物理学 材料工学 図表2-13b 工学・建築・技術系統の動向 ■志願者数×募集定員数 推移(1992、1996、2000、2004、2008、2012、2016)※機械工学、建築学、情報工学、電気工学、電子工学、土木工学、応用化学、経営工学を抜いたもの 特集 学部・学科トレンド2017

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