カレッジマネジメント206号
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69リクルート カレッジマネジメント206 / Sep. - Oct. 2017る。センター試験と個別学力検査のほか、2~3年かけて多面的・総合的評価の選考プロセスを追加する予定だという。入学後1年間は学類に所属せず、多くの研究分野に触れ、2年次以降の学類選択に備えるカリキュラムとなる。金沢大学のコアとも言える経過選択制に最も沿った形態であり、導入初年次は文系62名・理系82名の定員を予定しているが、徐々に規模を拡大していく見込みだ。未だ構想段階ではあるが、「KUGS特別入試」は、予めKUGSに関連したセミナー・講義等を体系化した高大接続プログラムⅠを高校生に提供する。プログラムは受講必須ではないが、それらの内容を踏まえた特別セミナーへの参加とレポートが必須となる。選考はほかに講義(アクティブ・ラーニング、グループワーク、英語等を予定)・実験の実施等を含み、一連の活動を通じて生徒の主体性・多様性・協働性をKUGSの観点から見極める。「超然特別入試」は、特異な才能を持った学生をピンポイントで選抜するため向する以上、多様性の確保は喫緊の課題です。本学では入学後GS科目を中心に分野融合の志向を学び、2年次以降に専門性を培い、大学院では自らの専門性を持って再び分野融合の研究を行う。大学院まで一貫して思考と知識を鍛錬するプロセスを想定しています。その入口として入試を捉えると、その後の教育との緊密な関連性を問うのは当然の流れであり、入試の時点から人材育成は始まっていると言えるでしょう」。教育改革の延長線上にある入学者選抜改革。その背景には、SGU採択や国立大学類型化等、政策軸の「外」の動向があり、それと同時に、現代に合った自校らしい人材育成を起点にした「内」の改革があった。入学者選抜は、大学教育の中核が何か、そこで育成すべき人材はどうあるべきか、という議論なくして設計することはできない。自校の強みと軸足を明確に定めてこそ、必要とされる改革が定まる。まず着目すべきは教育である。(本誌 鹿島梓)の入試で、高大接続プログラムⅡにて文学や数学等をテーマにしたコンテストを開催し、その入賞者を対象に選考を行う構想だ。この2つは、いずれも大学が高校生に「高大接続」型の教育コンテンツを提供し、その実施状況や高校生の適性を踏まえ、選考プロセスの中でスキルやスタンスを育成していくタイプの選抜制度である。入学後に徐々に発揮されてくる思考・資質を早期に見極めるためには、学力考査以外に何かしらのパフォーマンスを見る必要があるという。単一の入試制度だと運用面は楽だが、入学層が均質化し、多様性が損なわれる危険がある。学生の多様性を確保しようとすると、必然的に入試が多様にならざるを得ない。当然、教職員にかかる負荷は増大するが、柴田副学長・教育担当理事は「生き残るためには必要な痛み」と断言する。「社会は国際化・情報化の一途をたどっており、そこで活躍できる人材の輩出を志分野融合と専門性をリンクする人材育成プロセス※内容は全て現段階での予定で変更の可能性あり ※大学資料より編集部作成図表 入学者選抜改革の概要年度名称目的選考プロセス2017文系後期一括・理系後期一括入試・経過選択制の実質化と強化・分野横断型の興味を強く抱く学生 の受け入れ・センター試験:文系は3教科3~5科目、理系は2教科3科目・個別学力検査:文系は総合問題、理系は物理または化学・多面的・総合的評価:主体性・多様性・協働性を測る方法を 経年的に検討2019KUGS特別入試(構想中)KUGSに基づいた国内外で活躍できる次世代リーダー等の育成・KUGS特別セミナー参加が出願の条件・1次選考:調査書、活動証明書、特別セミナーのレポート等・2次選考:講義や実験の実施後、口述試験等・最終選考:大学入学共通テスト(仮称) で一定レベル以上2020超然特別入試(構想中)特異な才能を備えた多様な学生の受け入れ・超然コンテスト参加が出願の条件・選考:コンテスト結果、提出書類等 ※将来的に「高校生のための学びの基礎診断(仮称)」活用も想定 ※合格者には高大接続ポータルシステムを開発しフォローアップを実施

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