カレッジマネジメント207号
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14リクルート カレッジマネジメント207 / Nov. - Dec. 2017「学校推薦型選抜」のいずれにおいても、調査書等の出願書類だけではなく、各大学が実施する評価方法(例えば、小論文、プレゼンテーション、実技等)または共通テストのうち、少なくともいずれか一つの活用を必須化することとしている。また、総合型選抜については、本人の記載する資料(活動報告書、大学入学希望理由書、学修計画書等)を積極的に活用するとともに、学校推薦型選抜では、学校長からの推薦書のなかで本人の学習歴や活動歴を踏まえた学力の3要素に関する評価を記載すること、及び大学が選抜に当たりこれらを活用することを必須化する。一般選抜についても、学力の3要素をより積極的に評価する観点から一定の見直しを行う。まず、主体性等を評価するため、筆記試験に加え、調査書や志願者本人が記載する資料等を積極的に活用するとともに、各大学のアドミッション・ポリシーに基づいて、募集要項においてそれらの資料の活用方法を明記することとする。さらに、共通テストの積極的な活用や、教科・科目に係るテストの出題科目の見直し・充実等に取り組むことを求める。特に、論理的な思考力、判断力、表現力等の評価に資する記述式問題の導入・充実に向けて取り組むことや、英語の試験において4技能の総合的評価を目指すこと等も求めていく。上記のような内容面の改善に加え、実施面の見直しも行う。特に、一部のAO・推薦入試において、早期合格による高等学校教育や本人の学習意欲への悪影響等の課題が指摘されていたところ、入学者選抜のプロセスについて基準を設定することとしている。具体的には、総合型選抜では、出願時期を9月以降(現行8月以降)、合格発表時期を11月以降(現行設定無し)とするとともに、学校推薦型選抜については、出願時期を11月以降(現行通り)、合格発表時期を12月以降(現行11月以降)とする。また、教科・科目に係るテストの実施時期も、学年歴との関係を踏まえて、2月1日〜3月25日まで(現行2月1日〜4月15日まで)、合格発表時期は3月31日まで(現行4月20日まで)とする予定である。上記のほか、特に12月以前の入学手続者に対して入学前教育を積極的に講ずることや、学校推薦型選抜において、合格決定後も高等学校の指導の下で高大連携した取り組みを行うことが望ましいこと等についても、実施要項上明記する方針である。調査書や提出書類のあり方についても、学力の3要素(2)調査書や提出書類等の見直し実施時期の見直し学校推薦型選抜総合型選抜一般選抜8月9月10月11月12月1月2月3月4月現状出願(8/1以降)出願(11/1以降)試験(注)(2/1~4/15以降)試験(2/1~3/25)発表(~3/31)発表(注)(~4/25)出願(11/1以降)出願(9/1以降)発表(11/1以降)発表(12/1以降)発表(設定無し、10月以前が42%)発表(設定無し、11月以前が42%)改善案現状改善案現状改善案大学入学共通テスト※小論文、プレゼン、口頭試問、実技などは、2/1以前の実施可能を明確化(注)AO入試・推薦入試でも、教科・科目に係わるテストを課す場合は同様2017.05.16文部科学省「高大接続改革の進捗状況について」より、7.13「高大接続改革の実施方針等の策定について」に基づき編集部にて加筆多面的・総合的な選考に向けた時期の明確化

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