カレッジマネジメント207号
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15リクルート カレッジマネジメント207 / Nov. - Dec. 2017を多面的・総合的に評価し、その評価が大学教育にも十分に生かされるようにする観点から、改善を図ることとしている。具体的には、調査書について、現行の「指導上参考となる諸事項」の欄を拡充し、①各教科・科目及び総合的な学習の時間の学習における特徴等、②行動の特徴、特技等、③部活動、ボランティア活動、留学・海外経験等、④取得資格・検定等、⑤表彰・顕彰等の記録、⑥その他の項目ごとに記載する欄を分割し、より多様で具体的な内容が記載できるようにする。また、推薦書において学力の3要素の評価に係る記載を必ず求めるとともに、活動報告書等の志願者本人が記載する資料等についても、記載内容や様式のイメージを例示しつつ、大学に積極的な活用を求めることとしている。さらに、調査書等の電子化について、現在委託事業で行われているシステムや評価方法のモデル開発等の状況も踏まえつつ、引き続き検討を進める。各大学におかれては、まず、現在実施している入学者選抜が3つの方針(ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシー、アドミッション・ポリシー)に基づいたものとなっているか、学力の3要素を多面的・総合的に評価するものとなっているか検証いただき、それを踏まえた見直しを行っていただきたいと考えている。アドミッション・ポリシーにおいては、ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシーを踏まえたうえで、学力の3要素を念頭に、どのような能力を身につけてきた学生を求めているか、それを評価するためにどの評価方法を選択しどのような比重で活用するのか等について、入学希望者の立場に立って、できる限り具体的に示していただくことを期待しており、入学者選抜のあり方についてもその方針に沿って自律的な検証・見直しを行っていただくようお願いしたい。文部科学省やセンターでも、今般の一連の改革を通じ、各大学による自主的・自律的な入学者選抜の見直し各大学において留意いただきたいポイントの動きを後押しすべく取り組みを進めている。各大学でアドミッション・ポリシーに沿った選抜が行いやすいよう、共通テストの採点結果についてきめ細やかな情報提供を行うべく検討しているほか、調査書等の見直しにより入学希望者の多面的な情報が得られるようになると考えている。各大学におかれては、多面的・総合的な評価に資するよう、これらの効果的な活用のあり方をご検討いただきたい。今後共通テストの円滑な導入に向け、本年11月に5万人規模のプレテストを実施し、来年にも10万人規模での実施を予定している。これらを通じて、記述式問題の作問・採点方法や、難易度、運営上の問題等の検証を行い、平成32年度からの実施に向けた準備を進めたい。また、英語の4技能評価について、外部検定試験が新たな成績提供システムに参加する要件の検討を進めているところであり、できるだけ速やかに当該要件を公表し、募集・確認を行ったうえ、今年度中を目途に参加する試験の決定・公表を行いたいと考えている。このほか、受検者の負担軽減策や調査書等の電子化に向けた検討など、残された課題は多い。引き続き、関係者の皆様のご意見をうかがいながら、スピード感をもって大学入学者選抜改革を進めてまいりたい。今回の改革の主役はあくまでも各大学である。改めて付言するまでもなく、入学者選抜は大学の自治の根幹であり、国は各大学の自主的判断を尊重する立場にある。今回の大学入学者選抜改革でも、各大学が自律的にアドミッション・ポリシーに沿って入試を見直し、改善を行っていただくことが何より重要と考えている。各大学におかれては、この機会を、育成すべき人材像と課題を見つめ直し、教育の質の向上を図る好機として捉え、主体的・積極的に取り組みを進めていただければ幸いである。今後の課題やスケジュール等について入学者選抜特集

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