カレッジマネジメント207号
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18リクルート カレッジマネジメント207 / Nov. - Dec. 2017ついて規準・基準を定め、各大学で評価するに当たってのモデルを提示することがこれからの調査研究の課題でもある。また、平成37年度入試からは高校における新たな学習指導要領における「主体的、対話的かつ深い学び」により育まれた生徒が入試に初めて挑むことになる。そこで高校教育改革の先導的な取り組みであるSSH、SGH、国際バカロレアの取り組みから、「学びに向かう力」を評価するために専門的知見を持つ教員が調査研究を行っている。この調査研究では、多元的な評価を意識しながら、生徒が実際に参加する臨床的な研究の場を設定し、高校関係者とも協力して評価の具体例を蓄積し共有しながら調査研究を行っている(将来的にはコンピテンシー評価がなされ、高校の評価資料である調査書や推薦書等が十分に活用できるようになるための取り組みが必要であろう)。評価手法の開発については、既に現行のAO入試や推薦入試では、面接、集団討議やプレゼンテーション、書類等を活用した評価手法により主体性等の評価が各大学で実施されているところである。特に書類を活用した評価手法については、情報をディジタル化すれば、最も課題とされる志願者が多数に上る一般入試での主体性等の評価に活用できると考えている。生徒の主体性等に関する情報をディジタル化し、これをあらかじめ設定した評価基準により評価することにより、短期間で多数の受験生を判定できるようにしようというものである。実施のモデルとしては、今後実施される予定である共通テストの得点、個別選抜の得点に、主体性等の情報を得点化したものを合算して合否判定する方法や、主体性等に関する一定レベル以上の能力を一般入試の出願資格として定めたうえで、共通テストや個別選抜の得点で評価する方法、あるいは共通テストや個別選抜の一定の得点帯の者を対象として、主体性等に関する情報を合否の参考にして決定する方法などが考えられる(資料)。前述の通り、志願者が多数に上る一般選抜入試において主体性等の評価を行うために、生徒の主体性等に関する情報がディジタル化されることが必要である。そのために、生徒の学びに関する情報を蓄積するため、平成29年(2017年)10月から高大接続ポータルサイト「JAPAN e-Portfolio」を開設する。高校における探究活動や課題研究に関する学びの情報として、課題設定の経緯、ラボノート、実験、調査、論文(アブストラクト)、フィールドスタディ、プレゼンデータ、大学研究室訪問、コンテストでの成果等、課外活動や特別活動に関するデータとして、アカデミック活動、部活動、ボランティア・コミュニティ活動、生徒会活動、留学や海外活動、各種大会や顕彰等の記録、資格・検定試験の結果、これらの証拠となる書類の画像データ等を、生徒が活動の節目でスマートフォンや学校・家庭のパソコンを利用して入力ディジタル調査書と高校eポートフォリオ・大学出願ポータルサイト受験生A受験生B受験生C共通評価項目本人登録内容本人登録内容本人登録内容主体的に取り組んだ活動実績なし受賞歴なし資格検定試験なし高校の学びで得たもの大学で活かしたいこと「ディジタル調査書」「ポートフォリオ」の情報を個別大学選抜で活用する配点主体的~活動実績0受賞歴5資格検定試験など5合計10受験生A受験生C主体的~活動実績00受賞歴35資格検定試験など30合計65【志願者の多い一般選抜入試等での活用例】高大接続ポータルサイト内ポートフォリオデータ(調査書データ)※調査書データは大学側で展開個別大学合否判定システム②データインポート・配点適用配点登録データ連携データ連携各大学APに従って設定※本人登録内容も全てダウンロード可野球部 ▼研究 ▼英語検定G▼英語検定G▼その他検定 ▼キャプテンを務める ▼英語ディベート大会 ▼国際科学オリンピック ▼全国大会出場 ▼金賞 ▼特集取材を受ける ▼3年間 ▼3年間 ▼800▼550▼2級▼何をどのように評価するかは、各大学のアドミッション・ポリシーによる。①配点登録(学部別)調査書の得点重みづけを各大学が行う。例)学力500点    +調査書等50点など調査書の得点(主体性等)学力検査合否判定

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