カレッジマネジメント207号
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22リクルート カレッジマネジメント207 / Nov. - Dec. 2017くれるのである。第4に、TEAPを複数回受験した場合(現在年3回実施、高校2年生以上が受験可)は、4技能それぞれの最高得点を組み合せて出願スコアに利用できる。高校の英語学習の成果を、一発勝負によることなく、複数回にわたって測定できるのも、TEAP利用型入試の特徴である。さらにTEAPの特徴として、採点結果はスコアのみならず、スコアにもとづいた学習アドバイスや国際指標であるCEFRのレベル等が記入されており、その後の英語学習に利用できるような工夫がされていることも付け加えておこう。TEAPは、あくまでも各学部学科が入学時に求める4技能の英語力が基準に達しているかを測るために利用している。その基準に達した者に対して、「第2次試験」と称するいわゆる大学受験において、どのような能力を求めるのか。これがTEAP利用型一般入試の真骨頂である。前述のように「第2次試験」は2科目だが、選択科目には記述式の問題も出題される。例えば世界史では、歴史事象を記述したのち、「○○とはどういう意味か。具体例を挙げながら120字以内で説明しなさい」とある。教科書には問題文にある歴史事象測定するのは思考力が記されている。その意味に関しては、それ以外の知識を総動員して考えを巡らし、それを簡潔にまとめる力が必要である。数学に関しては、ある数式が示され、「(数式)が成り立つことを数学的帰納法を用いて証明せよ」とある。これも、公式を当てはめて演繹的に問題を解く勉強に慣れているだけでは太刀打ちできない。文章理解力や論理的思考力が求められるこうした記述式問題によって、総合的な学力を測定しようとしているのである。TEAPだけを見れば、大学受験で英語が不要になるうえに、受験の選択肢も増え、高校生にとって有利な話のように思える。しかし、第2次試験突破には、知識獲得型の勉強のうえに、論理的に考えて書く習慣を身につけることが必要であり、ハードルは決して低くはない。しかしながら、大学が求める志を持った学生を選抜するには、よく考えられた仕組みであり、その意味で曄道学長の言われる高校と大学の間の壁は低くなり、接続はよりスムーズになる。そうは言っても、こうした入試が高校現場に与える影響は大きい。2015年度入試から導入したTEAP利用型一般入試であるが、高校に対する説明会は丁寧に行って理解を求め、かつ2015年度は4技能のうち2技能(ReadingとListening)のみを基準スコアとして利用し、2016年度は9学科が4技能を利用し、2017年度から全学科が4技能を利用することになった。一般の高校を考えれば、偏差値が高いからといって英語4技能の教育に力を入れているところは多くはなく、ListeningやSpeakingは、特別な指導や個人の学習が必要なのが現状である。TEAP導入後2〜3年で、4技能TEAP 4技能導入の結果01002003004005006007008009001000110012001300理工学部合計総合グローバル学部外国語学部経済学部法学部総合人間科学部文学部神学部44004500460047002337102810931111881397374572721282523765306463444604565252017年度2016年度(人)注:国際教養学部はTEAP利用型一般入試を導入していない。図表2 2016年度・2017年度学部別志願者

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