カレッジマネジメント207号
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飛躍する拳  日本武道館にて毎年11月に開催される全日本大学空手道選手権大会。昨年の第60回大会までで、男子団体形で9連覇、女子団体組手および形で7連覇を達成している強豪が帝京大学空手道部だ。男子団体組手を含めた競技4部門の完全制覇を目指して邁進している。男子主将を務めるのが宮﨑佑介さん、そして女子主将が森口彩美さん。2人のリーダーが念願の完全制覇に向けての原動力となって偉業に挑んでいる。「自分の号令一つで、後輩達がついてくるので、自ら率先して声を出し、追い込んで練習していくプロセスを見せています」と宮﨑さんは主将としての心がけを語る。帝京大学空手道部では、チューブトレーニングに力を入れているという。2人組が外側を向き、手足にチューブを付けて、お互いに突きや蹴り技を繰り出す。チューブプラス相手の力が大きな負荷となり、空手に必要な筋力が徹底的に鍛えられる。「この練習で相当の負荷をかけ続けるので、はずした時には軽く技が出るようになります」と森口さんはその効果を話してくれた。今でこそ強豪校のリーダーである2人だが、小学生の時に空手を始めた頃は泣き虫な子どもだった。試合に負けた悔しさと、勝つことによって身に付いていった自信がここまで空手を続けてきた源になっている。「勝ち負けだけでなく、見ている人たちの心に響く試合をしたいです」(森口さん)。「得意技の蹴り技が決まった瞬間、会場の歓声が沸き上がることが励みになります」(宮﨑さん)。2人が目指すのは、人に感動を与えることのできる空手だ。空手は東京オリンピックの競技種目となり、ますます世界での戦いが注目されてくる。帝京大学空手道部からも、日本代表としてワールドゲームズ等に出場し、世界と戦っているメンバーもいる。道着を脱げば仲の良い友だが、空手においてはライバルとなる緊張感の中で切磋琢磨している。泣き虫だった子どもが空手を通して成長し、日本の空手界をリードしていく。彼らの「飛躍する拳」が、日本の空手道を世界に轟かせてくれることだろう。 (写真・文/西山俊哉)宮﨑佑介 さん(医療技術学部スポーツ医療学科4年)森口彩美 さん(医療技術学部スポーツ医療学科4年)学生のリーダー帝京大学 空手道部当代当代Vol.69

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