カレッジマネジメント208号
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23育である。志願者増を狙って女子大から共学に転換した大学は数多に及ぶ。しかしながら梅花では、女子大学であることを個性として売り出そうと考えた。それを表現したのが「チャレンジ&エレガンス」であり、仕事を通じて社会貢献できるおしゃれな女性の育成を目指した。第4は、1学年定員500人に満たない小規模大学であることだ。少子化が進む中、都市部の私学は規模拡大を競って生き残りを図ってきた。しかし、敢えてその道を選ばないことにした。というのは、小規模大学であるからこそ、少人数教育が可能になるからだ。学生一人ひとりに目をかける教育を行うことができる環境を重視し、小規模大学であることは梅花の最大のメリットだと、小坂理事長は言い切る。そして第5は、キャンパスのロケーションである。最寄駅は、JR茨木、阪急茨木市等であるが、そこからいずれもバスで20〜30分かかるキャンパスは決して通学に便利な場所とは言えない。しかし、北摂の丘陵地に広がるキャンパスは、ガーデンキャンパスの名の通り、緑が豊かで花に囲まれて美しい。キャンパス移転等でこの美しさを損なうことなく、最寄駅5カ所からスクールバスを走らせ、ノンストップで大学に到着できるようにすることで、利便性を確保している。理事長によれば、これら5つの方針、特に女子大学を堅持することは、志願者マーケットでは半分どころか、約10%しか相手にできないことになるという。とはいえ、これらに磨きをかけることで、10%のマーケットにフォーカスを当て、確実に学生を集めようとしたのだ。デメリットをいかにしてメリットに転化するかとは、目から鱗である。学生納付金に依存する日本の私立大学は、入学者が減少することは、即、経営を圧迫する。改革当時最初に着手緻密なコストカットと大胆な投資リクルート カレッジマネジメント208 / Jan. - Feb. 2018特集 小さくても強い大学の『理由』050010001500200025003000学校全体(人)(人)学科別2017年2016年2015年2014年2013年2012年2011年2010年2009年2008年030060090012001500看護学部現代人間学部看護保健学部食文化学部心理こども学部文化表現学部学校全体図表1 近年の志願者数推移※2010年より、現代人間学部心理学科・人間福祉学科、文化表現学部児童文学科を、心理こども学部こども学科・心理学科、看護学部看護学科に改組※2015年より、看護学部看護学科を、看護保健学部看護学科・口腔保健学科に改組図表2 改革の軸とする5つの基盤弱点になりかねない要素を強み・独自性に転化するキリスト教主義緑豊かなキャンパス歴史伝統女子大学小規模

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