カレッジマネジメント208号
35/60

35リクルート カレッジマネジメント208 / Jan. - Feb. 2018その後の見直しで、選考が6月スタートと再び前に倒れたことから、留学期間中とスケジュールが重なることに対して懸念の声が上がりました。しかし、前述の調査からもうかがえる通り、結果として留学への影響はあまり見られなかったというのが文科省の見解です。──実態としては影響が少なかった。にも拘わらずマイナス面を懸念する声が上がるのはなぜでしょうか就職みらい研究所では、2016年に企業、大学、学生それぞれに留学への影響をヒアリングしています。そこで見えてきた企業の本音は「採用したい学生であれば、時期に拘わらずいつでも対応したい」というものでした。不採用においては「採用時期は終わりました」と、時期を理由に断るケースがあるため、学生にヒアリングすると「調整してもらえなかった」という声と、「全く問題なく活動ができた」という声の両方が存在しているのです。ここ数年で、採用手法はますます多様化しており、通年採用を取り入れている企業は22%にのぼり(図3)、硬直的な採用を行う企業は減少傾向にあります。企業は、スカイプでの面接を設定するなど、本当に必要な人材に積極的にアプローチし学生本人の能力や仕事との相性を見極めようとしているのです。その背景として、従来、景気連動型だった「新卒採用」のとらえ方が変わってきていることが考えられます。新卒採用を行う企業は、経済情勢に合わせて「今年は景気が悪いので少なめに」などと人数を調整しながら行ってきました。しかし、少子高齢化により労働者人口の減少が確実な今、重要なのは継続的に一定数を取り続けることにあります。現在、就職希望学生1人に1.78の求人が存在する“売り手市場”が続いていますが、これは、景気連動型から高位安定型へと採用のあり方が変わってきていることも影響しているでしょう。その状況においては、あくまで能力や意欲、相性等が重視され、「留学によって採用時期の機会を逃したため採用されない」といった事態は起こりにくくなります。ただ、大量採用を行っている企業や金融機関等一部の業010203040506070その他通年入社での採用アルバイト等からの社員登用での採用採用直結と明示したインターンシップからの採用秋採用夏採用通年採用初任給格差をつけた採用リファラル採用新卒の人材紹介会社を介しての採用新卒の紹介予定派遣採用新卒の契約社員の採用地域限定社員の採用コース別採用部門別採用職種別採用60.760.314.317.020.623.914.316.63.42.11.80.411.29.311.88.710.717.822.122.024.517.34.58.68.19.84.75.82.34.413.910.1(%)2018年度2017年度●就職みらい研究所『就職白書2017』図3 採用の方法・形態の多様化(全体/それぞれ単一回答)図2 新卒就職・採用活動スケジュールの変更状況6月7月8月9月10月11月12月1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月~2012年卒2013年卒2016年卒2017年卒●就職みらい研究所作成インターンシップ期間広報期間選考期間インターンシップ期間広報期間選考期間インターンシップ期間広報期間選考期間インターンシップ期間広報期間選考期間6464665923942カ月繰り下げ3カ月繰り下げ2カ月繰り上げ4カ月繰り下げ

元のページ  ../index.html#35

このブックを見る