カレッジマネジメント210号
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17リクルート カレッジマネジメント210 / May - Jun. 2018る総合力を身につけてもらうカリキュラムを実践していきます」鷲崎氏の狙いは、スマートエスイーの指導体制に反映されている。各科目の講義は、大学側の教員、連携企業や企業出身の講師が必ずペアになって行われる。「早稲田は通信の理論や情報処理における機械学習と推論、ビックデータの扱い等データサイエンスに関する分野を得意としています。全国の大学や学術系のネットワーク、産業界とのつながりに基づき、データ関連人材育成プログラムといった他の教育プログラムをスマートエスイーと合わせて展開することで、大学院生からポスドク、社会人まで一貫して教育を手掛けていくことになります。国内外の大学、産業界、政府機関等と大規模なネットワークを形成し、知見を大学の研究力向上に活かしていきたい」と、鷲崎氏は抱負を語る。早稲田大学では、2032年に創立150周年を迎えるにあたり、「未来をイノベートする独創的な研究の推進」とともに、「社会人教育プログラムの拡充」を重視している。その一環として2017年7月、東京都コレド日本橋に「WASEDA NEO」を設立し、イノベーション創出と事業創造の機会を提供。2017年12月にはデータ科学における世界の先進的モデルの拠点として「データ科学総合研究教育センター」を開設し、総合知の創造とグローバル社会の問題解決を担う人材の育成を行っていく。スマートエスイーはこのWASEDA NEOを拠点に、データ科学総合研究センターの活動の一環として2018年6月から、社会人が受講しやすい平日夜と土曜に開講される。正規修了には10科目120時間の履修を求め、他には科目単初年度は一定以上の知識を有する層の受講者を選抜して開催独のスポット履修や地域学習、オンライン講習等を広げていく予定だ(図4)。受講資格は情報技術の実務経験に加えて、モバイルコンピューティング推進コンソーシアム(MCPC)IoTシステム技術検定試験の中級相当の知識が必要とされ、初回受講者はそのような経験や知識を有することを書面や面接等で確認された30名以内を選抜する。「受講者には、最低限の知識は持っておいていただきたい。その上でさらに専門知識を深めてほしいと考えています。修了時にはMCPC IoTシステム技術検定の上級相当の知識を得たうえで、価値創造のデモンストレーションを行っていただきます」もちろん教室のキャパシティや1年目の試行錯誤等もあるが、受講者に丁寧に指導をしつつ、密な議論を交わし、業界をリードできる人材を育成していくためには30名以内という人数は最適だと鷲崎氏は語る。一方で、科目のスポット履修やオンラインの座学履修も展開し、より多くの人を対象に履修範囲を段階的に拡げていくという。例えばオンラインについては2018年度から、JMOOC認定のプラットフォームGACCO(http://gacco.org/smartse/01/)上で、講座の座学部分の一部を提供開始する予定である。特集 人生100年時代の社会人教育教育プログラム科目群の体系(予定)進入条件修了条件通信・物理ビジネス総合実践アプリケーション情報処理正規修了他の形4~6カ月・IoTプロフェッショナル・品質アーキテクト・ビジネスイノベーターアドバンスト(応用力)スタンダード(専門知識)エントリー(入門)アーキテクチャ・品質エンジニアリング機械学習・深層学習スマートIoTシステム・ビジネス入門グローバル開発実習スマートIoTシステム開発実習修了制作(企業における実課題の分析・解決)推論・知識処理・自然言語処理ビッグデータマイニング・アナリティクスセンサ回路・制御無線通信・IoT通信・センサーネットワークインターネット・仮想化基盤セキュリティー・プライバシ・法令IoT版ビジネスモデル仮説検証プログラムシステム&デザイン思考・サービスイノベーション組込み・リアルタイムシステムクラウドサービス・分散システム・MCPC IoTシステム技術検定中級相当をベースとして教育プログラムが扱う領域全体の基礎知識を問う入学試験の合格(到達見込者は入門科目受講を必須として入学を認める)・情報技術の実務経験職業実践力育成プログラム(BP)認定申請予定: 実務家教員、演習/PBL/修了制作双方向、自己評価、受講しやすさ・MCPC IoTシステム技術検定上級相当相当の知識を各科目で確認・修了制作による価値創造デモンストレーション10科目120時間(修了制作含む)正規修了証発行 スポット履修 各地域学習・オンライン視聴2018年6月開講予定図4 スマートエスイー教育プログラムの全体像

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