カレッジマネジメント210号
18/72

18リクルート カレッジマネジメント210 / May - Jun. 2018スマートエスイーは、先端分野のサービス作りの現場をリードし、日本を変革に導く人材を育成するための教育プログラムではあるものの、単に講義を10科目120時間聴講するだけの姿勢では修了するのは難しい。毎科目において宿題が出され、修了制作もあり、受講者にとっては相当ハードな内容となる。送り出す企業側に対しては、将来に向けた投資として認識し、受講者が学ぶための環境の配慮を期待したいと話す。今回の事業プログラムは4年間である。その4年後の成功指標はどのように想定されているのだろうか。「正規の修了者数、スポット履修や地域学習、オンライン講習等のトータル人数として、4年間で3000名の育成をするという目標を掲げています。加えて、モバイルコンピューティング推進コンソーシアム(MCPC)IoTシステム技術検定試験の上級合格者数も一つの証になるでしょう。ただ本音としては、受講者が職場に戻ってから、あるいは起業してから、この受講をきっかけに新しいサービスや体験を生み出してくれることのほうが、大きな価値になると感じています」確かにその価値を定量的に表すことは難しいとはいえ、修了者数だけで成果を測るのは味気ない。だが、受講後の受講後もコンソーシアムを通じてビジネスのネットワーク作りを支援修了生らの動向を把握しつづけるのは簡単ではない。そこで、スマートエスイーが連携大学・企業や新たな協賛企業等と設立する予定のコンソーシアムの活用が重要となる。修了生に参加してもらうことによって、大学側は修了後の動向を把握することができ、修了生はコンソーシアムのネットワークをビジネスにおいて利活用することができる。「さらには、スマートエスイーの教育プログラムが企業の研修やキャリア育成の中に定着してくると、結果として実のある取り組みだったと言えることを期待しています」enPiT-Proの補助金としての支援は5年間だが、本プログラムは受講料の収益もある。事業支援の終了後も、収益が出るような仕組みづくりを行い、継続していきたいと鷲崎氏は語る。社会人教育はかなり先端的なテーマを扱うので、企業との共同研究のチャンスにもつながる。連携先の大学間でもそれぞれの強みを生かした協力体制を築いていくという(図5)。同プログラムには毎日のように問い合わせが寄せられ、受講希望者の中には、企業からの援助なしに、個人でスマートエスイーのカリキュラムを受けたいという人もいるとのこと。こうした社会人のための学び直し事業が、第4次産業革命で一歩出遅れているといわれる日本の起死回生につながることを期待したい。ニーズ調査共通例題の開発教材開発コンソーシアム設立教育プログラム開講・実施教育プログラム実施教育プログラム実施教育プログラム年2回実施共通例題の改良教材の改良教材のオンライン化*教材のオンライン化*オンライン教材の公開・地区展開での活用コンソーシアムの運営・拡充*必修科目の座学部分のみ。PBL等の実習はWASEDA NEO通学を必修とする。ただし、補助期間終了後は遠隔または各拠点校でも行う。本教育プログラムに賛同する企業及び団体に対して、会員制のコンソーシアムへの参加を促す。メリット: 教材・事例・データ利用、オンサイト教育教育プログラムは2年目から開講。オンライン教材の公開は2020年 から。2021年は年2回プログラムを実施。コンソーシアム評価と改善の体制実施計画20172018201920202021四半期に1回半年に1回年に1回教育プログラム委員会人的交流教材シェア共同研究事例・データシェア外部評価委員会産業界団体本事業責任者など2次レビュー領域リーダ科目担当者授業評価振り返り科目改善受講者1次レビュー自己評価外部評価コンソーシアム図5 スマートエスイー実施計画とコンソーシアム(予定)

元のページ  ../index.html#18

このブックを見る