カレッジマネジメント210号
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分の居心地のいい場所、学びやすいスタイルを自律的に探して過ごせるようになっている。学内に滞在する時間も長くなったのではないか」と、法人部・施設管財課長の矢部雅一氏は学生の様子を話す。6階の国際会議室は、学会や多様な国際会議に利用されており、都度異なる音響システムや設営に対応しているという。同じフロアには「歴史的家具を用途や耐久性を勘案しリプロダクトした」というテーブルや椅子を配したスペースがあり、国内外の来賓を心地よく迎えてくれる。同大学には今年度4月より、外国語学部に加え、グローバルスタディーズ学科・グローバル観光学科の2学科を有する国際貢献学部が誕生、初の複数学部体制となった。新学部のコンセプトは、「Be a Changemaker」。世界中の地域社会を活動の場に、コミュニティ(地域社会)で5〜6 週間、課題解決に取り組む「コミュニティエンゲージメント」(全員必須)を学びの核とする。挑戦の連続となるであろう、新学部の学生達を支える拠点として、「コミュニティエンゲージメントセンター」を3階に開設。「教職員らによって構成され、プログラムの充実・発展を図ります」(矢部氏)という。類を見ないコンセプトとこだわりに満ちたこの建物だが、工期は実質7カ月間と極めて短かったという。昨年9月の利用開始後も、学生の声を取り入れながら変化させている。「使い手がこうしたい、これは嫌だという点があったら、一つずつ変えていく。変えるべきでないものは大事にしながらも、用途を踏まえて変えるべき点は勇気を持って進化させていく。終わりのないプロジェクトだと思っています」(矢部氏)。最上階にある展望デッキからは、洛中洛外の街並みを俯瞰し、周りを囲む山々の連なりを望むことができる。古都・京都のこの新たな拠点から次世代の国際社会で活躍するグローバル人材が羽ばたく日も近い。(文/金剛寺 千鶴子)京都外国語大学は、2017年に学園創立70周年を迎えた。その記念事業の一環として、新たな学びを象徴して誕生したのがこの新4号館である。圧倒的な存在感を放つ外観ながら、1階エントランスから学びのスペースへの動線には敷居の高さがなく、ガラスの外壁から差し込む光と相まって開放感に満ちている。一歩足を踏み入れ最初に目にするのは緑をキーカラーとするクッションが置かれた木製の大階段を擁するプレゼンテーションエリア。大スクリーンとプロジェクターが備わり、シアター形式での講義や留学説明会等、幅広い用途での利活用が可能なこのスペースは、2階のフロアへとつながっていく。3階から5階が教室フロアとなっており、収容人数25人の部屋から最大120人の大教室まで10室あり、多様な学びに対応。いずれも壁はガラス張りで圧迫感がない。机や椅子は規制品をほぼ使用せずに学びやすさを追求したカスタマイズが施されている。またこのほか、各階に「フレキシブルラーニングエリア」を数多く設けていることが特徴。「学生自身が、校舎内に自72リクルート カレッジマネジメント210 / May - Jun. 2018展望デッキからは京都の山々が360度見渡せる。グループでの自由な活動に適したスペースが多い。

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