カレッジマネジメント212号
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59リクルート カレッジマネジメント212 / Sep. - Oct. 2018年と比較すると4.8ポイント増加することとなった。一方で、今後18歳人口が再び減少局面に突入することを反映し、大学進学者数は2040年には約51万人となり、平成29(2017)年と比較すると約12万人減少し、現在の約80%の規模となることが見込まれる。■ 国が提示する将来像と地域で描く将来像人口減少がより急速に進むこれからの20年間においては、地方における質の高い教育機会の確保が大きな課題となる。高等教育の将来像を国が示すだけではなく、それぞれの地域において、高等教育機関が産業界や地方公共団体を巻き込んで、それぞれの将来像が議論されるべき時代を迎えていると考えられる。具体的には、地域の高等教育機関が高等教育という役割を越えて、地域社会の核となり、産業界や地方公共団体とともに将来像の議論や具体的な交流等の方策について議論する「地域連携プラットフォーム(仮称)」を構築するための具体的な仕組みについても検討していくことが必要である。地域における将来像を描く際は、各地域の立地条件や産業状況、歴史的背景等特有の事情を考慮する必要があり、国が直接関与することは非常に困難である。一方で、議論の前提としての各種データの網羅的な収集・整備、地域間での連携プラットフォーム(仮称)の構築への関与、連携・統合の仕組みの制度的整備等を国として担っていく必要がある。今回の中間まとめは、昨年3月に文部科学大臣から諮問があった4つの事項のうちの1から3に関するものである。4つ目の諮問事項については、教育研究を支える基盤的経費、競争的資金の充実や配分のあり方、学生への経済的支援の充実等教育費負担のあり方等について検討することとされており、政府における教育費負担軽減の議論の動向も踏まえつつ、引き続き議論を行うこととされている。また、諮問事項1から3までに関するもののうち、進学者数の減少局面を迎え、教育の質を保証しつつ適正な規模を維持していくため、設置基準等の見直しを含む設置認可やその審査のあり方と認証評価制度の改善及び恒常的な情報公表の促進、国公私の設置者別の役割分担やそれを踏まえた規模のあり方、大学院教育のあり方や大学における研究との関係等の項目を中心に、秋ごろの答申に向けて、さらに議論が継続される。(4)答申に向けた検討課題15841414142424144474748495254565657585959596060606060606060606059595958585756565352515861616161616161616161626262626262161164172168156185188188193198186177173168162156151146141137133130124121122120119118119118117117114112110106109109108105104102100969391909810710712020552.6%56.7%57.4%63575110188123120201204200150100500(万人)6050403020100(%)1980198119821983198419851986198719881989199019911992199319941995199619971998199920002001200220032004200520062007200820092010201120122013201420152016201720182019202020212022202320242025202620272028202920302031203220332034203520362037203820392040実績値推計値151150大学進学者数は近年微増傾向であったが、2017年をピークに減少局面に入ると予測。18歳人口は1992年をピークに減少大学進学率は一貫して右肩上がり★大学進学者数のピーク★18歳人口のピーク18歳人口大学進学者数大学進学率●18歳人口 = 3年前の中学校卒業者数、中等教育学校前期課程修了者数 及び義務教育学校卒業者数●大学進学率 = 当該年度の大学進学者数18歳人口図3 大学進学者数等の将来推計【出典】○18歳人口:①1980年~2017年…文部科学省「学校基本統計」、②2018年~2029年…文部科学省「学校基本統計」を基に推計、③2030~2034年…厚生労働省「人口動態統計」の出生数に生存率を乗じて推計、④2035~2040年については国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成29年推計)(出生中位・死亡中位)」を基に作成(2034年の都道府県比率で案分)○大学進学者数及び大学進学率:①1980~2017年…文部科学省「学校基本統計」、②2018年~2040年…文部科学省による推計※1平成29年3月6日の諮問「我が国の高等教育に関する将来構想について」における4つの諮問事項※2進学率の上昇が著しい県では、男性は+5ポイントを上限とし、女性は同県の男性の進学率の同値を上限として推計。また、進学率の伸び率がマイナスの場合は平成29(2017)年度の大学進学率が今後維持されると仮定。2040年に向けた将来構想の行方 Vol.1

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