カレッジマネジメント212号
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高校生が志望する分野は近年どう変化しているのか。関東・東海・関西の分野別志望状況を合算して5年前の2014年と2018年を比較したのが図表2である。5年前に比べ1.0pt以上増加したのは、「国際関係・国際文化」(+2.2pt)、「経済・経営・商」(+2.1pt)、「観光・コミュニケーション・メディア」 (+1.3pt) 、「情報」(+1.2pt)、「社会」(+1.1pt)である。グる。全体的に、大学卒業後の人材ニーズが、高校生の志望分野の動向に大きな影響を与えていることが分かる。なお、2018年の志望人気はシェアの高い順に、「経済・経営・商」(24.3%)、「国際関係・国際文化」(14.6%)、「教育・保育」(13.3%)、「外国語」(12.5%)、「法律・政治」(12.0%)、「人間・心理」(11.9%)となる。全体の中で、社会科学系の志望の多さが際立っている。ローバル化の進展、景気回復による就職環境の改善、技術革新に伴う人材ニーズの変化等、社会変化を背景にした増加であることがうかがえる。逆に5年前に比べ1.0pt以上減少したのは、少子化の影響で今後の人材ニーズ減少が予測される「教育・保育」(-2.1pt)を筆頭に、「理学」(-1.1pt)、「生物・農・獣医・林産・水産」(-1.1pt) 、「薬学」(-1.0pt)といった理系分野であ7リクルート カレッジマネジメント212 / Sep. - Oct. 20180510152025302018年2014年(%)051015202530(%)2018年2014年051015202530(%)2018年2014年分野別志望状況 (3エリア合算:2014-2018比較)卒業後の人材ニーズや社会情勢を背景に人気分野が変動特集 進学ブランド力調査 2018 調査数文化・地理・歴史法律・政治経済・経営・商社会情報観光・コミュニケーション・メディア国際関係・国際文化外国語美術・デザイン音楽2018年750611.6 12.0 24.3 12.7 7.0 9.8 14.6 12.5 4.5 2.9 2014年928010.9 11.1 22.2 11.6 5.8 8.5 12.4 12.1 4.3 3.0 2018年-2014年0.70.92.11.11.21.32.20.40.2▲ 0.1調査数文学人間・心理哲学・宗教理学工学(エネルギー)工学(機械)工学(電気・電子・情報)工学(建築・土木)工学(その他)医学・歯学2018年75066.8 11.9 2.1 7.8 5.8 8.8 10.9 7.0 5.0 4.7 2014年92806.7 11.1 1.7 8.9 5.9 8.7 11.0 6.9 4.7 4.5 2018年-2014年0.10.80.4▲ 1.1▲ 0.10.1▲ 0.10.10.30.2調査数薬学看護医療・保健・衛生福祉体育・スポーツ家政・生活科学教育・保育生物・農・獣医・林産・水産地球・宇宙科学・環境その他2018年75065.0 7.3 8.6 3.7 8.1 4.9 13.3 7.6 3.4 1.5 2014年92806.0 7.2 8.2 4.5 8.3 5.8 15.4 8.7 4.2 1.9 2018年-2014年▲ 1.00.10.4▲ 0.8▲ 0.2▲ 0.9▲ 2.1▲ 1.1▲ 0.8▲ 0.4図表2 進学希望分野(「関東」+「東海」+「関西」全体/各複数回答)

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