カレッジマネジメント213号
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18リクルート カレッジマネジメント213 / Nov. - Dec. 2018者数は2割方落ち込み、この数年は人口増と景気の横ばいが幸いして復調しつつあるものの、中学受験者数は一層上位志向を強め、中下位ランクは苦戦している。この状況はそのまま中学受験塾の生徒層にも反映しており、中下位校はこれまでの塾チャネルを通じた中学募集に依存できなくなったが、そのことにより、従来の習得型の入試と異なる活用型の新入試が多く試みられるようになっている。活用型の入試問題によって入学してきた生徒の特長は、いわゆる偏差値による冷却化がされていないため、いたって元気で、入学してから成長し、リーダーシップを発揮したり上位成績をとるケースも少なくないという。活用型の問題は、上位校では意欲的に出題されているが、中堅の学校においては習得型の入試問題がよく出題され、中堅ボリュームゾーンの学校では今のところ活用型の問題は出題されておらず傾向に変化がない。ただ、来年の入試に向けては、男子中堅校の巣鴨中学校、攻玉社中学校、鎌倉学園中学校、世田谷学園中学校等という習得型入試の代表のような学校や、文系志向が多いと思われてきた女子中堅校である品川女子学院中等部、普連土学園中学校、あるいは共学の明星学園中学校等で算数一科入試を実施するという流れが出始めており、これが活用型算数の本格的出題となる可能性もある。なお、英語入試については、従来、一部の帰国子女入グローバル入試を帰国子女に限らず実施するケースもと広尾学園がそうであるように、かつての募集不振校が新しい経営スタッフによって刷新された学校がここにきて出口実績が出て評価されてきたといえる。そのなかには、京都市立堀川高等学校と同時期に探究学習に取りかかった埼玉県の開智学園もあれば、宝仙学園中学校・高等学校理数インターのように、いち早く公立中高一貫校の適性検査ニーズを掬いとり、探究学習を軸に上位校並みの進学実績を出しているところもある。また、東京・神奈川の中学受験の前哨戦となっている栄東中学校、市川中学校の両校は、共学上位校の地位を固め数千人の受験生を集める人気校になっているが、栄東は早くからアクティブラーニング学習に取り組み、市川はリベラルアーツ教育に力を入れている。また、特筆すべきはグローバル教育に力を入れている男子上位校の武蔵中学校、海城中学校の動きである。武蔵中学校は、武蔵学園として武蔵中高外も巻き込んでREDプログラムを、海城中学校はKSプロジェクトという新世代に向けたプロジェクトを数年前からはじめ、積極的に新風を入れている。また聖光学院高等学校、豊島岡女子学園高等学校等が新たにSSH指定校になり、大学の入学者選抜に向けて極めて活発な動きをしている。実は女子上位校の鷗友学園女子中学・高等学校、洗足学園中学高等学校、吉祥女子中学校・高等学校、大妻中学高等学校等が、新たな大学入試への対応に極めて積極的で、こうした中学受験の上位校のアグレッシブな動きが附属校人気の一方で底堅い上位進学校人気を支えている。ただし、リーマンショック以降、首都圏の中学受験学科・コース2018年(9,698コード)2017年(9,750コード)2016年(9,764コード)2015年(9,775コード)2014年(9,764コード)公立6,216私立3,482公立6,276私立3,474公立6,304私立3,460公立6,328私立3,447公立6,366私立3,398外国語・国際系132141134132142128149124153120273266270273273理数系1605116550170481684916847211215218217215情報系・文理系145-145-137-135-131-総合学科317-314-319-315-311-表1 全国の高校の募集学科・コース数 5カ年の推移※育伸社提供

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