カレッジマネジメント213号
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24リクルート カレッジマネジメント213 / Nov. - Dec. 2018会がある。本校からは、英語を流暢に操る帰国生達が参加し、大敗してきた。悔しい思いをした彼らは、自らのつてで、私立高校生と自主的に練習会を開き、継続的にディベートの訓練をしている。今年の11月に開催される競技会での善戦が期待できる。学校が活動の機会を与えるのではなく、生徒自らで、活動の機会を探し、それを実現するための手だてを考える、一緒にできる仲間も探し、やり遂げる。「主体的な学び」の授業実践をし始めたころから、徐々に、こうしたオプションの活動に取り組む生徒が現れ始めた。今では、どれだけ「かっこいいオプション」に取り組むかを、生徒達が競っているかのように見受けられる。ここでの経験は、学びに向かう力・人間性等の育成に確実につながっている。英語の4技能評価が話題になっている。楽しく学ばなければ英語は身につかないという考え方に立って、5年前から、英語の授業に「多読」を取り入れてい(3)英語の4技能の伸長めの学習に偏りがちな高校生の学習が、知的好奇心を満たす学習、自ら必要とする専門性を育むための学習に、大きく変化しているのが実感できる。②主体性を育み実践する場としての特別活動「未知の状況にも対応できる思考力・判断力・表現力等の育成」と「学びを人生や社会に生かそうとする学びに向かう力・人間性等の涵養」は、学校行事や部活動等の特別活動を通して、実体験を伴った活動の中で、効果的に育まれる。学校行事は、各クラスから選出された生徒で組織する実行委員会が中心になり、企画・運営する。従来は、教員が、生徒の安全を大前提とした危機管理の下、指示を出し、生徒がそれに従って動く学校行事を実施してきた。しかし、生徒には、いわゆる「やらされ感」が残る。その反動が、「せめて自分が当日楽しもう」という安易な行動に現れる。そこで、生徒一人ひとりに、自らの目的意識を持たせ、自分以外の他者のために行事を行うことを意識させた。前年度までの行事の課題を洗い出し、どこを改善したいか、どのようにすればいいか、誰と協力して実施するかを生徒主体で試行錯誤させた。日常は、「ルールでなくマナー」の生徒指導を実践している。校則で縛られて指導されるものではなく、自らの品格で自らの日常生活を律することが大切であるという考え方に基づく。学年集会や全校集会の場では、それぞれの委員長や生徒会長が生徒に向け、「この集会をこのようにしたい。だからこうした協力をしてほしい」と呼びかけることができるようになった。③活動の機会も自ら求める「オプショナル活動」自らが学びの場や挑戦の場を求めてこそ、主体的な学びといえる。それを促すために、「学校の授業と学校行事の他にプラスαの活動をしよう」と呼びかけている。それが「オプショナル活動」である。ユネスコ主催のカンボジアツアーに参加した生徒は、その体験を生徒達に還元したいと申し出て、文化祭で報告会を開いた。さらに、隣接の小学校に出前授業の実施を自ら交渉し、朝礼の時間をいただいて全校児童に体験談を語り、加えて6年生の総合的な学習の時間で、アジアの貧困をテーマに学習指導をした。首都圏の進学校で定例となった即興ディベートの競技図表2 三田ESPA
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