カレッジマネジメント213号
27/74

27特集未来の学生を育む高校の改革ただ、これらに参加したから英語で勝負できるというわけではない。その習得のためには、不断の努力が必要である。英語の授業は週7時間あり、そのうち2時間は会話に充てられている。中学1年では10人程度を、2年では20人程度を1クラスとし、英語ネイティブの教員を配置して行っている。また、中学2・3年生はChromebookというタブレットを1人1台持ち、週3回の「オンライン英語講座」の受講が必修である。必修ではあるが、受講は授業時間外である。他方で、できる者はもっとチャンスをという方針のもと、帰国生や英検1級以上の英語力を持つ者に対しては、「帰国生取り出し授業」という、ネイティブやバイリンガルの教員による、全て英語による授業がある。こうした受験英語の範疇にはない英語教育により、在学中に留学をしたり、海外の大学に進学する者も出始めている。聖光学院には「聖光塾」という塾がある。これは、受験の体験教育・感性教育ための学習塾ではない。自由参加、学年非限定、1日から数日の学際的な講座であり、年間25講座以上開催されている。講師を外部から招聘するケースもある。2017年度の自然科学系の講座と参加者数を表2に示したが、「DNA鑑定」、「人工知能とロボットの最先端」等は大学教育の体験である。表にはないが、「茶道入門」「漢を書く」といった趣味の領域に近い講座もある。また、シリコンバレーの企業を訪問する「アメリカ西海岸研修」もあり、グローバル・リーダーの育成への注力はここにも表れている。「選択社会科演習」は、中学3年生を対象にした国内の宿泊型体験行事である。現地での指導は、NPO、ボランティア団体、自治体と連携して行っている。農家民泊体験、お遍路体験、福祉現場での体験等、現代社会を体験し、そのありようを考えることが目的である。加えて、感性を磨くことを目的とした「選択芸術講座」という音楽・美術・演劇に関する教育がある。中学2・3年の土曜の3・4時間目に、20人以下の少人数で外部講師による本格的な指導のもとで実施されている。音楽では声楽やギター、バイオリン、フルート等の楽器演奏、美術では絵画以外に陶芸、木工、書道がある。この成果は、音楽系は、年度末の発表会、美術系は学園祭である聖光祭で発表する。進学校であるにも拘わらず、なぜ、各種の体験教育や感性教育を、それも教員以外の外部の協力を得て実施するのリクルート カレッジマネジメント213 / Nov. - Dec. 2018表1 国際教育参加人数(2018年度)セブ島英語研修59ネグロス英語研修18カナダホームステイ旅行50ボストン・Entrepreneurship研修30ニュージーランドターム短期留学11168図2 特色ある教育体験教育・感性教育(聖光塾、 選択社会科演習、選択芸術講座):教科の枠にとらわらず生きる力を身につけるための教養講座、7つのテーマに即した宿泊型体験行事、 国際人としての豊かな感性を育む国際教育:オンライン等も活用した英語教育、海外研修、海外企業訪問 等課題設定・解決能力育成教育(SSH):文理融合の探究活動、自ら課題設計、解決、発信する力を育成開かれた学校●SSH文理融合の探究活動、自ら課題設計、解決、発信する力を育成●国際教育オンラインと教室を駆使した語学教育、海外研修、海外企業訪問 等●聖光塾教科の枠にとらわらず生きる力を身につけるための教養講座●選択芸術講座国際人としての豊かな感性を育む●選択社会科演習7つのテーマに即した宿泊型体験行事Gentlemenの育成

元のページ  ../index.html#27

このブックを見る