カレッジマネジメント216号
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35リクルート カレッジマネジメント216 / May - Jun. 2019資格取得が仕事に直結しやすい学部・学科の人気が高まる。逆に、景気が良く、大卒求人状況が回復すると、サラリーマン予備軍とも言われる“つぶしがきく”学部・学科の人気が高まるのである。もう1つは、将来の仕事との関係である。特に昨今では、「グローバル化」「第4次産業革命」「少子高齢化」という、将来の仕事に関係する3つのキーワードに関する領域に人気が集まっている。こうした領域は、既存の“単独分野”では対応できないことから、2つ以上の分野を掛け合わせた“複合分野”が生まれてくる。近年こうした、“複合分野”が増え、新たな学問領域に対応している。大きく社会環境が変化する中で、大学のビジョンや中期計画を見直す大学が多くなっていると感じる。その戦略の一環として、学部・学科の在り方を不断に見直していくことは、重要なポイントとなる。すなわち、学部・学科の新設・改編は主たる経営戦略であり、そこには大きな意思決定が伴う。つまり、経営戦略を推進するための意思決定のスピードアップ、そのためのガバナンス改革はセットで考えられるべきである。学部・学科の新設・改編を行うには、社会の動向をいち早く捉え、学内の意見収集、取りまとめ等を行いつつ、速やかに大学全体を見据えた意思決定を行うことが求められる。意思決定が遅れれば、そのマーケットの中で後塵を拝することになりかねない。また、改革は継続することが重要である。昨今の改革事例を見てみると、1つの学部・学科新設で終了という大学は少なくなっている。大学全体を見据えた学部・学科の在り方の検証を絶え間なく行っているのである。そのためにも、そうした検証の仕組み、いわゆるPDCAサイクルをいかに内在化していくかということも、重要な要素となるであろう。グローバル化、技術革新の進化等によって、時代の変化のスピードは、従来に比べて格段に速くなっている。当然、学部・学科の“賞味期限”も短くなり、絶えず見直しが必要になってくる。今回の特集が、中長期的な観点における、大学の戦略的な商品ラインアップ見直しの一助になれば幸甚である。特集 学部・学科トレンド 20190100200300400500600700800H27H26H25H21H16H11H6学士の学位に付記する専攻分野の名称の多様性の変化大学改革支援・学位授与機構調べ 平成28年11月(注)本データの調査対象は学士課程を置く国公私立の全大学(通信課程を含む)であり、回答率は例年90%強である。250382556675694722723

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