カレッジマネジメント216号
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39リクルート カレッジマネジメント216 / May - Jun. 2019アクティブラーニング型授業を導入している高校に対し、授業改善に取り組んだことによる変化について聞いた(図表7)。すると生徒の「学びに向かう姿勢・意欲が向上した今回の図表にはないが、前項のアクティブラーニングへの取り組み状況別に集計したところ、学校全体で取り組んでいると回答した高校では、生徒の「学びに向かう姿勢・意欲が向上した」、「教員の授業観が変わった」が全体より5ポイント以上高かった。(49.1%)」が全体のトップとなった。生徒の変化では、「主体性・多様性・協働性が向上した(37.9%)」が続いた。教員の変化では、「教員の授業観が変わった(41.5%)」がトップ、「教材開発や授業設計力が向上した(33.5%)」が続いた。アクティブラーニング型の授業に取り組むうえで、見えてきた課題や改善点は、どのようなことなのだろうか。「教員の指導スキルの向上(58.6%)」がトップ、「教材開発や授業準備の時間の確保(54.9%)」が続いた(図表8)。この2項目はいずれも5割を超えており、新たな取り組みに対して、研修等のサポートが必要であることが窺える。3番目は、「評価手法の確立(46.6%)」であり、教え方だけでなく、学力の3要素をどのように評価するのかも課題となりそうだ。※「2018年 全体」より   10pt以上高い/   5pt以上高い/   5pt以上低い/   10pt以上低い ※「2018年 全体」降順ソート図表7 授業改善に取り組んだことによる変化【2018年】(「アクティブラーニング型授業」導入校のみ/複数回答)図表8授業改善に取り組んで見えてきた課題や改善点【2018年】(「アクティブラーニング型授業」導入校のみ/複数回答)(%)02040602018年 全体40%未満40~70%未満70%以上(%)0204060802018年 全体40%未満40~70%未満70%以上アクティブラーニング型授業の成果は、生徒の学びに向かう意欲向上教員の指導スキル、教材開発や授業準備の時間確保が課題に※「2018年 全体」より   10pt以上高い/   5pt以上高い/   5pt以上低い/   10pt以上低い ※「2018年 全体」降順ソート生徒の変化教員の変化その他特に成果は感じられないまだわからない無回答学びに向かう姿勢・意欲が向上した主体性・多様性・協働性が向上した思考力・判断力・表現力が向上したクラスの雰囲気がよくなった基礎的な学力(知識及び技能)が向上した教員の授業観が変わった教材開発や授業設計力が向上した生徒理解が深まった教師の発問力が上がった授業のファシリテーション力が向上した教員間の連携が促進された教員の学習意欲が高まった育成したい資質能力に基づくテストを作成校内の雰囲気が良くなった2018年 全体(n=1087)49.137.917.817.6 8.941.533.516.116.015.014.110.4 5.4 3.3 3.7 3.310.4 0.9大短進学率別70%以上(n= 504)47.441.117.516.7 7.340.933.311.518.518.515.9 9.7 7.1 2.8 4.2 3.212.5 1.240~70%未満(n= 203)47.838.916.319.2 9.443.833.515.317.7 9.413.8 9.9 4.4 1.5 3.9 3.9 8.4 1.040%未満(n= 362)51.734.019.318.211.041.234.323.512.414.112.211.3 3.6 5.0 2.8 2.8 8.8 0.3教員の指導スキルの向上教材開発や授業準備の時間の確保評価手法の確立授業進度の懸念など時間数の不足受験指導とのバランスアクティブラーニング型授業に対応できない生徒への指導施設・設備の充実その他無回答2018年 全体(n=1087)58.654.946.639.238.937.426.6 3.7 2.9大短進学率別70%以上(n= 504)58.157.545.847.052.832.528.4 3.4 3.240〜70%未満(n= 203)63.554.746.835.540.437.428.6 3.9 3.040%未満(n= 362)56.651.147.530.418.244.823.2 3.9 2.2

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