カレッジマネジメント216号
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44リクルート カレッジマネジメント216 / May - Jun. 2019生の行動量(エントリーの数、会社説明会参加の数等)も年々減っています(図4)。景気が良いことから内定も出やすく、インターンシップ経験により学生の目利き力が上がっているということもありますが、就職活動期間が短期決戦になっており、学生もアプローチする企業を広げたくても時間が限られていてできないのです。学生の行動量が減り、企業側は学生に会える機会が減る。さらに企業は就職活動生の選考と、インターンシップという相互理解を深めるための活動が同時に動くことで、マンパワーやコストにおいて甚大な投資がかかっているのです。―そこでさらに採用スケジュールが自由化すると、企業はさらに苦しくなりますね。はい。また、世界と伍していく専門性のある人材やエンジニア領域の採用も難しい。一部企業ではキャリア採用とほぼ同義に捉え、初任給も引き上げたり、入社するタイミングも本人の自由度を高めたりしています。―今後、企業活動としては生産性が高く、かつミスマッチがない採用が行われるようになるために、大学や企業はその課題にどう向き合うのがよいでしょうか?大学と企業が「一緒に就業力を育成する」という方向性はあると思います。人材活用を念頭に置いたときに、採用において企業が着目するのは、高いレベルで課題を設定し、自らのエネルギーで困難を乗り越えようとする図4 【学生調査】就職活動プロセスごとの実施状況 [実施率:学生全体/それぞれ単一回答、平均数の対象:各プロセスを実施した学生/実数回答]010203040500510152025051015012345■プレエントリー2017年卒2018年卒2019年卒プレエントリー平均社数プレエントリー実施率37.9135.8427.3850.650.543.515.2214.2912.8348.142.335.5(%)010203040506070■個別企業の説明会・セミナー (対面)2017年卒2018年卒2019年卒説明会・セミナー参加平均社数説明会・セミナー参加率(%)(社)(社)010203040506070■面接などの対面の選考2017年卒2018年卒2019年卒面接平均社数面接参加率9.399.268.1960.357.853.33.073.304.6943.755.255.9(%)(社)010203040506070■インターンシップ2017年卒2018年卒2019年卒インターンシップ参加平均社数インターンシップ参加率(%)(社)010203040506070課題を設定し克服するチャレンジ精神企業視点で評価するという考え方も

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