カレッジマネジメント216号
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49リクルート カレッジマネジメント216 / May - Jun. 2019また、教育の質が確保されておらず、大幅な定員割れとなり、経営に問題がある大学等について、今回の支援措置により、実質的に救済がなされることがないよう、大学等の経営基盤に関し、大学等がその経営を継続的かつ安定的に行うために必要なものとして文部科学省令で定める基準に適合するものであることを求めており、省令において、次の「いずれにも」該当する大学等については、支援の対象外とするよう定める予定である。①法人の貸借対照表の「運用資産-外部負債」が直近の決算でマイナス②法人の事業活動収支計算書の「経常収支差額」が直近3カ年の決算で連続マイナス③直近3カ年において連続して、在籍する学生数が各校の収容定員の8割を割っている場合(なお、専門学校に適用する際の指標は、大学の指標を参考にしつつ設定する。)今回の支援措置の施行は2020年4月を予定しているが、様々な手続が2019年度からスタートすることになる。まず、大学等の要件(機関要件)については、大学等が、国または地方公共団体(国立学校、私立の大学・高等専門学校:国、公立学校:設置する地方公共団体、私立の専門学校:所轄する都道府県)に対して要件を満たしている旨の確認を申請し、確認を行った国や地方公共団体が、支援の対象となる大学等のリストをホームページにおいて公表する。対象大学等のリストの公表は、高校生の進路の選択に資するよう、2019年の夏までには行いたいと考えており、確認申請の受け付けを政省令の制定後、開始する予定である。文部科学省では、各要件の確認のポイントを既にホームページにより公開し、各大学等に対して申請に向けた準備を促しており、メール等による相談にも対応することとしている。また、政省令の制定後次第、高等学校では、日本学生支援機構による給付型奨学金の予約採用の募集が始まる。翌年度に進学し、今回の支援措置を希望する者は、高校を通じて予約採用を申し込むとともに、日本学生支援機構に直接、生計維持者と本人のマイナンバーを提出する。各高校は、その生徒の評定平均値または学修意欲や進学目的がある旨(3.5未満の場合)を、オンラインで日本学生支援機構に対し報告する。日本学生支援機構は、マイナンバー等によって経済状況に係る要件を、高校からの情報によって学業に係る要件をそれぞれ確認し、要件を満たす場合には、採用候補者である旨と支援区分(全額、3分の2、3分の1)を生徒本人に伝達する。2020年4月以降、この生徒が大学等に進学後、日本学生支援機構に「進学届」を提出することで、給付型奨学金の支給が始まる。また、既に要件の確認が済んでいるので、大学等において授業料減免の申し込み手続きを経ることで、授業料等についても減免されることになる。さらに、今回の支援措置は、2019年度の在学生についても、2020年4月から対象とすることとしている。2019年度の在学生については、秋ごろから採用手続きを予定しており、高校生と同様、学生が、生計維持者と本人のマイナンバーを日本学生支援機構に提出するとともに、各大学等において学業要件(高校生とは別に定める)を確認し、オンラインで日本学生支援機構に対し報告することで、2020年度から支援の対象となる。以上の新たな支援措置については、目下、国会において審議中であり、法案が成立次第、最後に述べたように、2020年4月からの施行に向けて、機関要件や個人要件の確認等の手続きが2019年度中に必要となるため、大学等や高等学校の理解・協力が不可欠である。また、こうした支援が新たに講じられることを、実際に支援を受ける高校生やその保護者に伝えていくことが必要であり、文部科学省としては、これからも制度の広報、周知に努めていく所存である。(最新情報については、文部科学省のホームページを参照)http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/hutankeigen/今後のスケジュールおわりに
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