37リクルート カレッジマネジメント217 / Jul. - Aug. 2019められる中、大学が主体的、自浄的に改革を進めなければ、今後ますます外部からの圧力は高まってくることが予想される。そうしたことから、大学改革を推進するドライバーとしてのガバナンスのあり方とはどのようなものなのかを明らかにしたいという思いで特集を組んだ。大学改革が進んでいると言われる大学を取材すると、ガバナンスとマネジメントが両輪としてうまく機能しているということが分かった。ガバナンスが権限と責任を明確にする統治の仕組みだとすれば、マネジメントは改革を推進するための組織風土や仕組みづくりと言えるだろう。いくら良いガバナンスの仕組みを入れたとしても、大学のミッションやビジョンを実現していくための教育・研究について、教職員が一体となった取り組みがなければ大学改革は実現しない。大学経営で最も重要な資源はやはり“人”であり、改革を推進するのも“人”である。そして、大学は社会の公器でもある。そのため大学が将来にわたって生き残っていくためには、内向きの議論だけでなく、学外に向けた透明性を確保することが重要になってくる。本学が社会から信頼され、必要とされる大学になっているかどうか、これを常に検証し、改善向上していく仕組みづくりこそが求められているのである。理事長(理事会)局長理事 学長理事局長部課長会企画・IR部門事務局・部課室学長・副学長学部長会大学教育開発センター教授会理念・目標・計画の策定政策の浸透・共有と計画の具体化到達指標、数値目標の設定達成度評価、改善に生かすシステム幹部、教職員の力量向上・育成マネジメント(PDCA)の確立理事長・学長権限の明確化学長・学部長選任制度の改善教授会規程等学内規定の整備意思決定機関、執行責任の明確化法人・大学・事務局の連携組織強化ガバナンス(統治の仕組み)改革中期計画事業計画業務方針教育改革方針教職協働法人・大学・事務局一体運営ガバナンスとマネジメントの一体改革法人と大学、ガバナンスとマネジメント改革の全体構造カレッジマネジメント192号 「組織・制度改革からマネジメント改革へ」篠田道夫より引用http://souken.shingakunet.com/college_m/2015_RCM192_26.pdf特集 大学改革と新時代のガバナンス
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