42リクルート カレッジマネジメント217 / Jul. - Aug. 2019スポーツマンシップと進取の精神本学は、1923年に梅村清光が開校した中京商業学校がルーツです。1951年に梅村学園を設立し、1954年に中京短期大学を開学、2年後4年制大学(商学部)になり、1959年に中部圏で初の体育学部を設置しました。2000年には日本初の心理学部を設置する等、時代の流れを見ながら他に先駆けた学部の設置・改組等をどんどん行う、進取の精神がありました。現在は、11学部、1万3000名の学生を擁する、中部圏最大級の総合大学に発展しました。建学の精神「学術とスポーツの真剣味の殿堂たれ」は、水戸藩に仕えた梅村家に受け継がれた水戸学の「文武不岐」の精神に基づきます。「真剣味」の真は真理の探究(知育)、剣は当時のスポーツに当る剣道の剣で、健康の増進・肉体の鍛錬(体育)、味は人間味の味で、ジェントルマンシップ・レディシップの醸成(徳育)を意味します。スポーツの場ではスポーマンシップの体得を目指し、①ルールを守る、②ベストを尽くす、③チームワークをつくる、④相手に敬意を持つ―をその四大綱に掲げ、全人的教育の普遍的基盤としています。スローガンは「大学の主人公は学生」私が副学長の時の2012年、前学長のもとにこの先の中京大学の課題を練るため、将来構想研究会が立ち上がりました。そこで改めて、総合大学としての、建学の精神に立った「中京大学の理念」を定めました。研究と教育、学術とスポーツを調和させた、躍動的で真剣味あふれる学びの殿堂となること、社会の多様な課題に挑み、社会に貢献する人材育成を目指すことといたしました。2015年の学長就任に際しては、「大学の主人公は学生である」をスローガンに掲げました。学生が能力を伸ばす場を提供するためには、教員の教育力を高めなければなりません。その数年前、FD(ファカルティ・ディベロップメント)の義務化もあり、初代FD委員長を務めましたが、教員が疲れるFDにはしたくないと考えました。そこで、「FDは大学のすべての者の《幸せ》のため」とし、そのため全構成員がそれぞれベストを尽くすFor Doing our best!をスローガンにしました。良い授業が行われれば学生の満足度が上がり、教員も職員も充実感を得られる、そういうものにしようと取り組んできました。また、入学から卒業までしっかり教育する一環としやすむら・ひとし氏1947年生まれ1974年大阪外国語大学大学院(ロシア語学専攻)修士課程修了、中京大学教養部講師1984年教養部教授2008年国際教養学部教授教養部長、研究所長、図書館長、副学長など歴任。2015年中京大学学長専門はロシア正教会史学術とスポーツの殿堂として、しなやかに挑み続ける中京大学 学長安村 仁志
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