カレッジマネジメント218号
59/80

59リクルート カレッジマネジメント218 / Sep. - Oct. 2019力を高めていると考えられる。また、今年は初めて学問分野別の志願度ランキングのリリースを行った。以前は、“この分野といえばこの大学”といった、いわゆる「看板学部」が存在した。しかし、偏差値による序列化や、予備校やメディアによる大学のグルーピングによって、学部の強みのようなものが失われてきたように思う。企業でも、企業全体を売り出す「コーポレート・ブランド戦略」と、特定商品に注力する「プロダクト・ブランド戦略」がある。例えば、前者はSONYやAppleであり、後者はウォークマン®やiPhone®である。大学の学部・学科は、企業でいえば商品ラインアップに当たるものであり、マーケティングとしては、このような考え方ができるのではないか。全体の志願度は、定員規模の大きい総合大学が上位に来る傾向が強い。しかし、分野別のランキングでは、小規模で特集 進学ブランド力調査 2019あっても、その分野で人気を博する「カテゴリーキラー」が上位にランクインしており、興味深い結果となった。分野別ランキングを見ると、高校生から見てその分野が存在するかどうか、分かりやすく“見える化”されているかが最大のポイントであることが分かる。例えば、学部名称として分野名が入っており、パッと見て認識しやすい状態にあるかといったことである。いくら学科、コース、専攻でその分野が存在していてもHP等何回もクリックしないと分からないようでは、イマドキの高校生には浸透しないのである。ブランド力というのは、「顧客が頭の中に浮かべるイメージの総和」であると言われている。各大学は、様々な形でメッセージを発信しているが、一体どれくらい高校生に伝わっているのか。そういった視点でこの調査結果をご覧いただきたい。進学ブランド力調査 分野別志願度ランキングからの考察該当分野が高校生から見て分かりやすい形に「見える化」されていること大学のブランド力ランキングは大手総合大学が上位になりがちしかし、分野別ランキングでは該当分野を持っていても、ランキングに出てくる大学とそうでない大学がある高校3年生の4月の段階で純粋想起されているか否かその違いは一体何なのか?■ 学部名称として分野名が入っており、パッと見て認識しやすい状態にあるか  →HPでの学部一覧、模試での表示等(学科、コース、専攻では見えづらい)■ 秋の模試等の結果を見てから、学校の顔ぶれは変わってくる可能性も  →しかし、それでは第一志望群に入らず、受験生は増えても突然出願の併願校(滑り止め校)になってしまう

元のページ  ../index.html#59

このブックを見る