カレッジマネジメント218号
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LINKS」である。西中利也事務局長はその狙いについて、「国際教育推進のため、2010年に『i-Lounge』を開設し、外国語や異文化理解の学修を支援してきたが、非常に多くの学生の利用があり、キャパシティを超え、学修ニーズも多様化した。そこで全学部生がいつでも利用でき、あらゆる学修スタイルに対応する機能を充実させ、国際教育に関する全てを集約した施設を作りたかった」と語るとともに、この施設の特長として、大学と地域を繋ぐ社会連携の拠点という側面があることも強調する。国際教育と社会連携を併せ持つ意義について、長瀬賢俊国際センター課長は、「グローバル人材とは、自己のアイデンティティを持ち、国境を越えて自分の国や地域についてしっかり発信できる人。海外で自分と異なる価値観や文化の中で学ぶことと、地域において自分と違う世代や異文化に触れることは共通項がある。国際教育と社会連携を近づけることで、学生の多角的な学びを支援したいというのが根本的な思い」と話す。「GLOBAL LINKS」を構成する2名古屋学院大学の開学は55年前(1964年)であるが、その淵源は、1887年にアメリカ人宣教師・F.C.クライン博士が英語教育とキリスト教の伝道を目的として創立した名古屋英和学校まで遡り、大学の開学当初から、既に国際交流や英語教育に定評があった。1989年に外国語学部と留学生別科を開設してさらに英語教育を加速、現在では海外協定校は85校、送り出す留学生は毎年200名以上を数える。そして2018年9月、新たな学びの拠点として開設したのが「GLOBAL 80リクルート カレッジマネジメント218 / Sep. - Oct. 2019多言語・多文化ラウンジ。国際文化学部の教員や留学生が語学を教えるレッスン(サロン)を開く。中国語、韓国語、タイ語、インドネシア語、ポーランド語、スペイン語、ポルトガル語等、幅広い外国語を学べる。木製の円形階段とカラフルなテーブルが楽しい雰囲気を醸し出す、ステップ・リンクは、個人でもグループでも自由に利用可能。コミュニティ・リンクとスピーカーが連動しており、イベントの様子をうかがうことができる。英語ラウンジ。中での会話は英語のみ。「SNS英語」「旅行英語」「発音指導」等、様々なトピックについて会話するランゲージ・テーブルという少人数のプログラムがあり、学生はWebから予約する。留学から帰った学生の学び直しのレッスンもある。アカデミック・アドバイジング。外国人教員との自由な交流が生まれるスペース。画像センサーが機能し人が増えてくると照度を上げる。照明学会から優秀照明施設として表彰されている。

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