カレッジマネジメント218号
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渾身のエール 練習場である武庫川沿いに船艇を担いで集合してくれたのが、武庫川女子大学・カヌー部のメンバーたちだ。全日本学生カヌー選手権大会ではチーム史上初となる、女子総合優勝7連覇を達成した常勝チームである。現在22名の部員を率いる主将は足立花笑さん(写真前列右から5人目)。「先輩方からチームを引き継いだときには重みを感じました。日本代表としてオリンピックを目指す選手もいるので、常に世界と戦える気持ちをもって練習に打ち込んでいます」。今までにもオリンピック選手を輩出した実績をもち、2020年東京オリンピック出場を狙う選手もいる。カヌー競技は、船艇の違いにより「カヤック部門」と「カナディアン部門」の2種目に分かれる。それぞれにペアとシングルがあり、500m、200mでスピードを競う。足立さんはカヌー競技の魅力をこう語る。「自然の川で、水しぶきを上げながらカラフルな船が一斉に加速していく様子は、迫力もありますが、とても美しく見えると思います」。足立さんは高校時代からカヌーを始め、高校時代の先輩に憧れて、この大学の強豪カヌー部を目指して入部してきたという。「常に勝つことを意識して切磋琢磨していますが、総合優勝のためには、一人ひとりが戦力にならなければ勝てないので、主将として部員の調子やメンタル面などにも気を配っています」。練習に真摯に取り組むなか、足立さんが3年生だったとき、武庫川の低水路内で身動きのとれなくなった高齢者を発見し、練習中の3名で救出した経験をもつ。尼崎西消防署から感謝状が贈られ、警察署で表彰を受けた。選手たちの人柄がうかがえるエピソードだ。このチームには伝統のエールがある。応援席から決勝のレースに出場する選手に向けてかけられる。「清く美しく青空の下 勝利の女神は 武庫川のもの」心の底からのエールを耳にした選手は力が湧く。「本当に背中を押されるパワーがあるのです!」足立さんもこの感覚を体感した。この「渾身のエール」が届いたとき、彼女たちは前人未到の記録を更新していくに違いない。 (写真・文/西山俊哉)学生のリーダー武庫川女子大学 カヌー部当代当代Vol.79足立花笑 さん(健康・スポーツ科学部 健康・スポーツ科学科4年)主 将
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