カレッジマネジメント219号
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47リクルート カレッジマネジメント219 / Nov. - Dec. 2019こうした教育上の課題に加え、大学経営上の問題意識もある。「いちおう首都圏の群馬とはいえ、高崎はやはり地方。小規模の大学で、そして新設。この3つの弱点を突破していかなければならないのですから、人生100年時代を生きていく力を身につけさせるために、徹底的に面倒を見る。面倒を見るだけでなく、面倒見よく育てる。それを徹底せずに平凡な大学になってはダメなのです。では何を徹底してどんな強みを作るかということで、学内で相談しながら、商業教育の高大連携授業がいいのではないかとなりました。商業というのは非常に大切な広い概念で、商業教育を大切にしない国は滅ぶとさえ思います。地方における活性化と人材育成の拠点である商業高校とつながることは、本学にとってもほかにない強みになると考えました」(渕上学長)。高崎商科大学が全国38の商業高校及び3団体と協定を結ぶHaul-A(ホール・エー : High school and university link for Accounting)プロジェクトは、高校3年間と大学4年間の合計7年間を通じて、地域社会で活躍する職業会計人(税理士や公認会計士、企業会計人等)を育てる高大連携プログラムだ。2013年度にスタートし、今年度は第7期となる。高校在学中の日商簿記検定1級合格を目指して参加する協定校の生徒は、費用を負担することなく、Web講ム設計及び指導に当たっていることと明かす。「公認会計士で、長らく中央大学経理研究所で簿記教育に当たってきた小島一富士先生を特任教授に迎えました。小島先生とは、単に検定合格・資格取得を目指すだけではなく、人間力を磨き、地域に貢献できる人材を育てるという志が共有できていて、表面上の資格対策にとどまらない指導をして頂いています。また、企業の経営や監査業務に携わる現役の公認会計士の授業は、実務の現場感覚が伝わってきて本当に面白く、理解の深まり方が全く違います」(鈴木室長)。会計への深い理解は、高い合格率という成果にもつながるものだ。義の配信、各地域でのセミナー、単元ごとの答案練習、段階的に課されるテスト、全国から高崎商大に集まっての夏合宿等、充実した教育環境のもとで簿記・会計を学ぶ。続く大学4年間には、税理士・公認会計士などの養成に特化した学内Wスクール「高崎商科大学 経理研究所」の会計プロフェッショナルコースが用意されている。日商簿記1級または2級を取得済みの優秀な生徒は、Haul-A特待生入試を活用して、4年間授業料免除等の優遇を受けることもできる。Haul-Aの構築に携わった鈴木洋文広報・入試室長はこのプロジェクトのポイントを、高大だけでなく公認会計士集団が連携に加わって、カリキュラ全国の商業高校と連携したHaul-Aプロジェクト地域・社会貢献大学卒業後、高校教員となった卒業生が自分が使用したシステム等で指導する。大学卒業後、公認会計士となった卒業生が講師となる。システムやコンテンツ、スカイプ授業、日商簿記1級合格のための特別講座提供(講師派遣)●会計専門ゼミで指導●高校で利用したシステムやコンテンツと同じものを利用大学4年間高校3年間公認会計士税理士合格へ商業科教員企業会計人税理士公認会計士日商簿記3級全商簿記1級日商簿記2級日商簿記1級全経上級会計プロフェッショナル税理士科目(簿記論・財務諸表論)高校1年システムやコンテンツ、授業を提供。人的資源も投入キャリア教育を支援高校2年6月・11月大学1年高校3年大学2年商業高校等High school公認会計士集団Accounting大学University地域・社会に貢献外部講師として授業を実施

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