カレッジマネジメント220号
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23戦略、③研究戦略、④社会貢献戦略、⑤組織運営戦略、⑥法人戦略の6つの重点戦略が設定されている。この計画は、時間をかけて検討すべき課題として「超長期計画(20年間)で取り組むもの」(財政の健全化、施設・設備の更新、キャンパス構成の見直し等)と、継続的かつ速やかに対処すべき課題として「中期計画(4年間)で取り組むもの」(学部改組、カリキュラム改革、研究高度化等)が区分けして整理されていくこととなっている。5つの長期目標に対して、4年間で具体的に取り組む中期計画をアクションプランとして位置付け、各学部・部署で数値目標を含めた具体案を策定し、大学全体として責任を持って取りまとめていくこととされている。龍谷大学では、この計画を「超長期-中期計画ハイブリッド方式」として位置付けており、中期計画を1期4年としたことは、学士課程の4年間と合わせた期間としたためとしている。このような新たな長期計画の内容は、学長の諮問機関である大学将来構想委員会(以下、「委員会」)において検討された(図2)。2019年5月末に委員会による答申が学長に提出され、この答申を受けて6月に執行部案として整備され、7月以降、大学の最高意思決定機関である評議会での検討が続けられ、2019年11月に「グランドデザイン」として承認された。2019年度内にはより具体的な構想を取りまとめた中期計画としてのアクションプランが策定される計画となっている。創立400周年という区切りの中での20年後の大学の将来ビジョンを示すことは、大学としてとても大きな意義を持つ取り組みである。龍谷大学では、この新たな計画の策定に当たり、若手教職員が原案策定に重要な役割を果たすとともに、計画案に対する学内教職員や学生を対象とするワークショップを行うことで学内の意見を反映させた。入澤学長は「計画の策定に当たり、2039年に現役である若手教職員に計画の原案を作ってもらった。大切なことは、龍谷大学をどうしたいのか、どういう教育をしたいのか、どういう学生を育てていきたいかであり、若手教職員に自分ごととして自分達の大学として案を出してもらった。若手からの提案はとても刺激になった。それが今回の計画の基盤にある」と話す。新たな計画の策定に当たっては、学長の諮問機関として、副学長が担当し、将来計画担当理事を中心メンバーとする10名程度の委員会が設置され、その下に、15名の若手教職員からなる将来構想タスクフォース(以下、「タスクフォース」)を置いて検討が進められた。計画策定を支える事務組織は、学長室(企画推進)が担当を担い、議論の経過をつないでいく体制で進められた(龍谷大学では、学長室に法人本部、広報、企画、の3つの機能を担う事務体制とし、業務を分担する組織構成になっている)。タスクフォースの若手教職員は、各学部長からの推薦をもとに選抜したメンバーで構成され、2018年6月から検討が始められた。タスクフォースは、3つのチームに分かれて5つのリクルート カレッジマネジメント220 / Jan. - Feb. 2020図1 龍谷大学基本構想400〈全体スキーム図〉現在【現状】5長までの成果と課題 / これからの時代認識予測困難な時代創立400周年その先の未来へ<5つの長期目標>①「まごころ~Magokoro~」ある市民を育むために、自省と対話を通じて、答えのない問い に向き合い続ける教育を展開する。②革新的で創造性が高く、常に発展し続ける組織となる。③研究及び社会への還元・社会との協働の各プロセスで様々な組織と連携し、コレクティブ・インパクトの創出をめざし、社会変革の中核的担い手となる。④将来に向けての多様な選択肢を確保するため、キャンパス政策等に対応した新たな「財政基本計画」を策定する。特に、フローの構造改革のみならず、ストックに対するマネジメント体制を構築する。⑤国内・国外を問わず社会から評価されるブランド及びポジションを確立する。学生主体の教育< 龍谷大学だからこそ >① 計画の時間軸と構成<プロジェクト・マネジメント>③PDCA+(柔軟なマネジメントサイクル)② アセスメント指標④ プロジェクト・マネジメント① 財政<前提事項(フレームワーク)>③ 組織改革② 規模政策・人事計画④ キャンパス政策① 教育戦略<重点戦略>④ 社会貢献戦略② グローバル戦略⑤ 組織運営戦略③ 研究戦略⑥ 法人戦略基本構想400を通じた使命2039年の将来ビジョン育むべき力とマインド特集 中期計画で実現する大学の未来若手教職員主体の将来構想タスクフォースで原案策定
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