カレッジマネジメント220号
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37リクルート カレッジマネジメント220 / Jan. - Feb. 2020視する」こと。どの教科でも、その教科に関連した複数の情報ソースを読み解き、自分の意見をアウトプットすることに力点が置かれている。また、高校における「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善を踏まえ、⽇常⽣活の中から課題を発⾒し解決⽅法を構想する場⾯、資料やデータを基に考察する場⾯等、学習の過程を意識した問題の場⾯設定を重視する。当面は現行の学習指導要領に対応した内容での出題となる。具体的な運用について、現状からの大きな変更点は英語と記述式問題の導入であった。まず英語は、現状のセンター試験英語はリーディング:リスニングの配点比率が4:1であるのに対し、共通テストでは1:1で同格となる。いずれもCEFR対照表のA1からB1に該当するレベルの出題が想定されている。するのに加え、一般的な資格・検定試験に倣い、読み上げられる音声回数を問題により1回読みを含めたもの(センター試験は全て2回読み)とする。そのうえで、社会のグローバル化に合わせた4技能習得の必要から、これまでの「読む・聞く」に加え、「話す・書く」を測るのに民間試験を使う方針があった。当初は2020~2023年は大学入試センター作問の英語試験と民間試験の2本立てで、2024年以降は民間のみの運用を検討としていたが、2019年11月1日に文科省はこれを延期し、2024年度以降の運用に向けて検討すると方向転換した。それに合わせて、共通テストの枠組みで英語外部資格検定試験を利用する場合に使われる予定の大学入試英語成績提供システムについても、文科省の10月25日段階の発表では大学・短大629校2018年6月15日に閣議決定された第3期「教育振興基本計画」では、「社会の持続的な発展を牽引するための多様な力を育成する目標」の「グローバルに活躍する人材の育成」において、中学校卒業段階でCEFRのA1レベル相当以上、高等学校卒業段階でA2レベル相当以上を達成した生徒の割合を5割以上にすることを測定指標に掲げている。このあたりの状況も踏まえた設定であろう。リーディングでは、様々なテキストから概要や要点を把握する力や、必要とする情報を読み取る力等を問うことを狙いとし、センター試験で出題されていたような、発音・アクセント・語句整序等を単独で問う問題は出題されない。リスニングでは、生徒の日常的な社会生活に関わる内容について、要点を把握する力や必要な情報を聞き取る力を問うことを狙いと図表1 高大接続改革スケジュール概観2019202020212022202320242025学習指導要領改訂先行実施総合的な探究の時間等開始完全実施 ※年次進行1年生2年生3年生高校生のための学びの基礎診断試行実施選考に活用しない/高校の学習・指導のPDCA構築新学習指導要領対応大学入学共通テスト実施方針策定公表2019年6月4日現行学習指導要領対応新学習指導要領対応英語4技能対応?個別大学入試改革各大学の入学者選抜方針等の予告・公表各大学選抜実施新学習指導要領対応■令和3年度大学入学者選抜実施要項 発出■令和7年度大学入学者選抜実施要項 発出■新学習指導要領に対応した個別選抜実施に関する通知■各大学の入学者選抜方針等の予告・公表大学教育改革教学マネジメント認証評価制度改革各大学における3つのポリシーを踏まえた卒業認定、カリキュラム改革、SDFD等の取組を可能なものから速やかに実施2018年度~ 第3サイクル評価2025年度〜 第4サイクル評価(年度)※リクルート進学総研作成 ※文部科学省資料より編集部作成図表2 入試に関する変更点(当初)現行変更2020年度~詳細共通テスト択一問題のみ記述式問題の導入■センターが作問、出題、採点(採点には民間事業者を活用)■国語:80~120字程度の問題を含め3問程度■数学:数式・問題解決の方略等を問う問題3問程度■2024年度から地歴・公民分野や理科分野等でも記述式を導入する方向で検討英語「読む」「聞く」のみ4技能評価へ転換■英語外部資格検定試験を活用し、「読む」「聞く」「話す」「書く」の4技能を評価■センターが、試験内容と実施体制を評価し、入学者選抜に適した試験を認定 各大学の判断で活用(高3時の2回まで)■共通テストの英語試験は、認定試験の実施・活用状況等を検証しつつ、 2023年度までは継続して実施■各試験団体に、検定料の負担軽減方策を講じることを求めるとともに、各大学に、 受検者の負担に配慮して、できるだけ多くの種類の認定試験の活用を求める個別選抜学力の3要素が評価できていない入試早期合格による高校生の学習意欲低下新ルールの設定■AO入試・推薦入試において、小論文、プレゼンテーション、教科・科目に係るテスト、 共通テスト等のうち、いずれかの活用を必須化■調査書の記載内容も改善■出願時期をAO入試は8月以降から9月以降に変更 合格発表時期をAO入試は11月以降、推薦入試は12月以降に設定(これまでルールなし)

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