カレッジマネジメント220号
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9リクルート カレッジマネジメント220 / Jan. - Feb. 2020なっている。大学の規模との関係が見られたのは、高等教育政策、外部評価結果、他大学の中長期計画であり、「かなり参照した」の割合を示すと、高等教育政策では、小規模大で40.4%、中規模大で49.4%、大規模大で76.0%、外部評価結果では、小規模大で15.9%、中規模大で20.3%、大規模大で44.0%、他大学の中長期計画では、小規模大で6.9%、中規模大で21.3%、大規模大で28.0%となっており、いずれも規模が大きい大学ほどそれらを参照していることが分かる。大規模大学の経営資源の余裕がこうした情ている割合が高い順に並べた(図7)。「とても重視」に着目して結果を見ると、最も重視されているのは「毎年度の事業計画での具現化」63.5%、次いで「計画策定段階での構成員への共有」51.8%、「計画実施の責任体制の明確化」41.3%、「検証可能な形での計画立案」38.6%、「事業の財源や予算措置の明確化」33.5%となっている。「計画の重点項目への人員配置」や「中期計画と教職員の個人目標の連動」はある程度は重視されているものの、他の項目と比べれば重視度は低い。「計画推進者の任期と計画報の収集・分析を可能にしているという面がある一方、大規模大学であるからこそ大学の課題を的確に把握し、それらを計画に落とし込む難しさが大きいという面と、両方の影響からこうした違いがあると考えられる。最も重視するのは「毎年度の事業計画での具現化」中期計画を作成・実施するうえで重視する点を、4件法で尋ね、重視し「認証評価・自己評価の結果」を最も参考にしている図6 計画作成で参照したもの「毎年度の事業計画での具現化」を最も重視図7 中期計画を作成・実施するうえで重視する点0102030405060708090100(%)他大学の中長期計画外部評価の結果(認証評価を除く)実態調査やアンケート調査結果旧中長期計画の達成度高等教育政策情報認証評価・自己評価の結果あまり参照しなかったある程度参照したかなり参照した47.445.843.627.219.513.357.029.649.630.857.715.132.923.548.35.946.75.90102030405060708090100(%)計画推進者の任期と計画期間の一致中期計画と教職員の個人目標の連動計画の重点項目への人員配置事業の財源や予算措置の明確化検証可能な形での計画立案計画実施の責任体制の明確化計画策定段階での構成員への共有の浸透毎年度の事業計画での具現化重視していないあまり重視せずある程度重視とても重視63.551.841.338.633.512.912.57.731.049.811.442.834.710.055.028.04.154.010.71.852.68.50.450.97.00.742.65.10.432.53.70.4作成・実施するうえで重視する点特集 中期計画立案で実現する大学の未来

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