カレッジマネジメント221号
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41リクルート カレッジマネジメント221 / Mar. - Apr. 2020が特徴です。大学は30余りの地方自治体や団体機関と連携協定を結び、地域の課題発見、解決策の提案にも注力しています。課外活動でもフィールドワークを重視し、さまざまな地域ボランティア活動を行っています。例えば、2012年にJICA中部、中京テレビ、複合商業施設、オフィスからなる「国際歓迎・交流の拠点」の街、“ささしまライブ”に新名古屋キャンパスを開設したことで、名古屋のみならず、東京や世界を身近に、学ぶことができるようになりました。また大学はボランティアセンターを設置し、学生のボランティア活動を支援しており、タイの孤児院でのボランティアプログラム、中国クブチ沙漠緑化活動「ポプラの森」など、国際貢献もさかんになっています。近年は産官学連携型PBL学習プログラム「Learning+(ラーニングプラス)」にも注力しています。行政や企業と連携しつつ、5つの課題プロジェクトに分かれて学生が半年間取り組みます。座学、夏休みのフィールドワーク等を通じて企画提案をまとめ、12月にグランプリファイナルを迎えます。2018年度グランプリの「JAL&H.I.S.×愛知大学 海外ツアー商品企画・開発プロジェクト」が考えた旅行プランは、実際に商品化されました。教育効果と移転効果で大学のイメージが変化教育効果の手応えも感じています。例えば現代中国学部の現地フィールドワークは先進的な取り組みで、現地における調査活動、交流を通じて学生が大いに成長します。相手を理解する視点が育成されるのはきわめて重要なことです。地域連携や国際ボランティア、ラーニングプラスも同様で、社会の課題や現場に接する機会を得ることで、座学に比べ、自分の主体性や積極性が格段に身につきます。正課活動に限らず、正課外活動にも意欲的に取り組む学生が増え、その結果、主体性が育まれ、充実した就職活動を通じ、成長につながっています。名古屋駅近くのささしまライブへの開設効果もあり、おしゃれな街との関係が密接になり、さまざまな地域連携プログラムを実践するに従って、学生にも社会性が身につき、より洗練されてきたようです。入試状況も好転しました。ここ10年のスパンで見ると、偏差値だけでなく、入学してくる学生の高校の水準も上がっています。2019年度東海地区の高校三年生からみた「志願したい大学ランキング」※では東海エリアの文系大学で第1位となるなど、大学のイメージや雰囲気もかなりよくなってきたと感じています。さらに、本学は国家公務員試験対策にも力を入れているのですが、この2~3年で大きな伸びを見せ、例えば2018年、19年度の国家公務員一般職の合格者数では、東海地区の大学の中で連続第1位になりました。第4次基本構想と今後の検討課題現在、本学の中期計画である第4次基本構想(2016~2020年度)に沿って、国際化教育と地域連携を推進しています。国際系と社会科学系の学部を置く新名古屋キャンパスでは、2017年に第二期工事が完成し、100mの本館(研究棟)、600名収容で4カ国語同時通訳可能なグローバルコンベンションホールや、グローバルラウンジ、ラーニングコモンズがスタートし、教育・研究設備が充実しました。豊橋キャンパスでは、2018年4月、文学部に心理学科、地域政策学部に食農環境コースを新設しました。さらに、豊橋市など東三河地域が中心だった地域連携が名古屋市をはじめとした愛知県各市、岐阜県、静岡県、長野県等地理的に拡大するなかで、地域連携室を全学的な組織に再編し、事務体制も独立した組織とし人員を補強しました。2018年度に採択された私立大学研究ブランディング事業は、「越境地域マネジメント研究を通して縮減する社会に持続性を生み出す大学」をテーマに研究面から新たな地域連携を追求しています。地域連携は、今後、量の拡大よりむしろ質の深化を重視していきたい。第5次基本構想に向けて、今後は留学生の増加や国際教育の更なる推進のために国際コミュニケーション学部の英語による授業を他学部にも拡げたいと考えています。海外フィールドワークも同様に全学的に拡げていきたい。教学組織の再編では、今後の社会的変化を見据えつつ、データ情報と人文・社会科学を有機的に結びつけた新しい教学組織の創設を検討しているところです。今後も建学の精神に基づいた国際教育と地域連携の強みを発揮し、本学の特色として強化し、この2つの分野でとがった大学として評価されるよう挑戦を続けていきます。※リクルート進学ブランド力調査2019
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